2017 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of genes controlling transposition activity of the rice active transposon mPing
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26450012
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
谷坂 隆俊 吉備国際大学, 地域創成農学部, 教授 (80026591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
築山 拓司 近畿大学, 農学部, 准教授 (00423004)
吉川 貴徳 吉備国際大学, 地域創成農学部, 准教授 (00721606)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イネ / 転移因子 / mPing / 転移機構 / QTL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、イネにおける高効率なトランスポゾンタギング系を開発するために、活性型転移因子mPingの活性を制御する遺伝子を単離しようとするものである。 申請者らは、27年度の銀坊主×日本晴交雑後代F2集団 (GN-F2)を用いたQTL解析により、これまででもっとも寄与率が高く、mPing転移に及ぼす効果が最も大きいqTmP5 (QTL of transposition of mPing-5)を同定した。申請者らのこれまでの研究から、銀坊主では自律性因子Pingが受精3日目の胚で発現しており、このことがmPing活性化の一因であると考えられている。29年度は、qTmP5がPingの発現におよぼす効果を明らかにするために、GN-F2の自殖後代であるGN-F3のうち、qTmP5座がヘテロ型であり、それ以外のqTmP座が非有効型である系統を選抜し、その後代からqTmP5が銀坊主型ホモの個体(GN-F4-5G)、および日本晴型ホモの個体(GN-F4-5N)を得た。それぞれの個体の受精3日目の胚におけるPingの発現を調査したところ、qTmP5の遺伝子型とは関係なく、いずれの個体においてもPingは発現していた。このことから、qTmP5は受精3日目の胚におけるPingの発現ではなく、それ以外のmPing転移機構を制御する因子であることが明らかとなった。このことは、また、mPingの転移にはPing以外の遺伝的要因が存在することを強く示唆している。現在、RNA-seq解析によって、GN-F4-5GとGN-F4-5Nの受精3日目の胚における遺伝子発現の差異を解析している。GN-F4-5GとGN-F4-5N はqTmP5に関する準同質遺伝子系統であることから、qTmP5近傍で発現量の異なる遺伝子を調査することで、原因遺伝子が同定できる可能性が高い。
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Research Products
(1 results)