2015 Fiscal Year Research-status Report
バラ根頭がんしゅ病抵抗性台木の育成と抵抗性形質に関するDNA多型解析
Project/Area Number |
26450031
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
福井 博一 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (20183585)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 根頭がんしゅ病 / 抵抗性 / 選抜 / F2交雑 |
Outline of Annual Research Achievements |
根頭がんしゅ病抵抗性を有する‘PEKcougel’と根腐病抵抗性を有するRosa multiflora‘松島3号’の4倍体とのF1個体(F1-No.1、F1-No.5、F1-No.6)を用いて、F1相互の交雑(F2交雑)及びF1と両親(‘PEKcougel’及び‘松島3号’)との戻し交雑を行った。F2交雑では、F1-No.5の自殖交配及びF1-No.6の自殖交配において、それぞれ72粒及び141粒の種子が得られ、F1-No.6×F1-No.5においても19粒の種子が得られた。しかし、F1-No.1を用いた交配では得られた種子が極めて少なかった。F2交雑では238粒の種子を得た。 また、戻し交雑においては、‘松島3号’に戻し交雑した場合には多数の種子が得られたものの、‘PEKcougel’に戻し交雑した場合では結実しなかった。 F1-No.1×F1-No.1の自殖交雑個体について根頭がんしゅ病抵抗性検定を行った。系統'1×1-12'、'1×1-17'、'1×1-48'、'1×1-50'、'1×1-54'を用いて、対照品種として抵抗性の‘PEKcougel’と‘Dukat’を用いて検定した結果、系統'1×1-12'が抵抗性の‘PEKcougel’と同等の抵抗性を示し、系統'1×1-17'はこれを上回る抵抗性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
F2交雑において、夏季の異常高温の影響でF1-No.1と‘PEKcougel’の稔性が低下し、充分な交雑種子が得られなかったものの、これ以外の交雑では充分な数量の種子が得られた。また、既に得られているF2個体について根頭がんしゅ病抵抗性検定を行い、抵抗性の‘PEKcougel’を上回る抵抗性を示した個体を見いだすことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)4倍体Multifloraを種子親とした交配種子の採種、(2)採取した種子の催芽処理と休眠打破、(3)休眠打破後の種子の発芽と植物体の獲得、(4)F1-No.1と‘PEKcougel’を交配親とした再度の交配、(5)F2交雑及び戻し交雑で得られた個体に対する根頭がんしゅ病、根腐病に対する抵抗性検定
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