2015 Fiscal Year Research-status Report
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26450055
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
河野 洋治 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (00406175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 伸子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, その他部局等, 研究員 (00355504)
河野 貴子 (金児貴子) 立命館大学, 薬学部, 准教授 (00378019) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 抵抗性タンパク質 / イネ / 耐病性 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの抵抗性遺伝子は、nucleotide binding site-leucine rich repeat (NB-LRR)型のタンパク質をコートしており、細胞内型レセプターであることが明らかになった。動物のNB-LRR型タンパク質も免疫に関与する細胞内レセプターとして働くことが知られている。 動物のNB-LRR型タンパク質Apaf-1では、活性化は各ドメインの分子内結合、リガント認識後のNBドメインに結合したヌクレオチドの交 換反応、分子間結合の3つの要素によって決定される。しかしながら、植物のNB-LRR型の抵抗性タンパク質の活性化と、各ドメインの 分子内/間結合やNBドメインのヌクレオチドの状態との関連はほとんど解析されていない。さらに、全長の抵抗性タンパク質の立体構 造解析の報告は1つもない。抵抗性タンパク質は、植物において最強の免疫応答を誘導する重要な細胞内免疫レセプターであるにも関わらず、全長の抵抗性タンパク質を精製することが困難なことから、シグナル伝達機構や活性化機構はほとんど明らかになっていない。申請者らは、イネいもち病菌の抵抗性タンパク質PitのリガンドAvrPitと下流のシクグナル分子 OsSpike1を同定している。本研究では、抵抗性タンパク質Pitの精製系を確立し、生化学解析と立体構造解析を駆使して、Pitの活性化機構を明らかにする。さらに、得 られた知見を利用して、PitのリガンドAvrPit認識後の活性化から、下流分子OsSpike1活性化に至るメカニズムの全過程を明らかにすることを目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、抵抗性タンパク質Pit-1とその相互作用分子Pit-2の解析を通し、Pit-1, Pit-2による免疫制御機構を理解することを試みた。免疫沈降実験から、Pit-1がホモダイマーを形成すること、Pit-1とPit-2がヘテロダイマーを形成することを確認した。この結果から、植物細胞内でPit-1とPit-2はヘテロダイマーを形成し、ペア抵抗性タンパク質として働く可能性があると推測された。Pit-1とPit-2は異なる機能を持っており、Pit-1は免疫を誘導するが、Pit-2はPit-1の免疫を抑制する。Pit-1とPit-2の高い相同性を利用して、Pit-1とPit-2の機能の違いを生むアミノ酸残基の同定をドメインスワッピングを用いて試みた。その結果、スイッチドメインであると考えられているNB-ARCドメインのL301がPit-1による細胞死誘導に重要であることを同定した。 以上のように新規の知見が得られており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、生化学解析と立体構造解析を駆使して、現在まで不明である抵抗性タンパク質 Pitのリガンド認識後の活性化から、下流分子OsSpike1活性化までの全過程を明らかにすることを目的とする。具体的には、抵抗性タンパク質Pitの全長タンパク質の精製系を立ち上げて[研究計画 1]、Pitの不活性化型と活性化型のヌクレオチドの状態[研究計画 2]、分子内結合と分子間相互作用を明らか にする[研究計画 3].次に、抵抗性タンパク質がリガンドを認識した際に、不活性化状態から活性化状態にどのように遷移するかを明らかにする[研究計画 4]。立体構造解析では、1)抵抗性タンパク質Pitの立体構造、2)PitのリガンドであるAvrPitとPitの複合体 の立体構造、3)OsRac1の活性化分子でありPitの下流のシグナル分子てでもある OsSpike1と Pitの複合体の立体構造の順に明らかにする[研究計画 5]。
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Causes of Carryover |
平成27年度の消耗品の使用が計画より少なかった為、残額が出てきた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度分を平成28年度に使用予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] New insights into the dimerization of small GTPase Rac/ROP guanine nucleotide exchange factors in rice.2015
Author(s)
Akamatsu, A., Uno, K., Kato, M., Wong, HL., Shimamoto, K., and Kawano, Y.
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Journal Title
Plant Signal Behav
Volume: 10
Pages: e1044702
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] The RhoGAP SPIN6 Associates with SPL11 and OsRac1 and Negatively Regulates Programmed Cell Death and Innate Immunity in Rice.2015
Author(s)
Liu, L., Park, CH., He, F., Nagano, M., Wang, M., Bellizzi, M., Zeng, X., Liu, W., Ning, Y., Kawano, Y., and Wang, GL.
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Journal Title
PLoS Pathog
Volume: 11
Pages: e1004629
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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