2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism and biological significance of glucose inactivation of transporters in yeast
Project/Area Number |
26450084
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新谷 尚弘 東北大学, 農学研究科, 准教授 (70374973)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 酵母 / 輸送体 / エンドサイトーシス / グルコース不活性化 / デグロン |
Outline of Annual Research Achievements |
出芽酵母のピルビン酸・乳酸輸送体Jen1は発酵性炭素源を含まない環境で発現し、原形質膜に局在する。Jen1を発現する酵母がグルコースを利用できる環境におかれると、直ちにエンドサイトーシスされ、液胞で分解される。エンドサイトーシスはJen1のRsp5によるユビキチン化が引き金となって開始される。Rsp5によるJen1の認識には、さらにArt4が必要であり、Art4によるJen1の認識機構について解析を行ってきた。昨年度までに、Jen1のC末端付近に存在するHis-Ile-Gluという配列がArt4とJen1の相互作用に重要であることを明らかにしてきた。 本年度は、この配列を含むJen1のC末端の20アミノ酸からなる配列が、グルコース依存的な膜タンパク質のデグロン(分解シグナル)として機能することを明らかにした。すなわち、この配列を本来グルコースで分解を受けない膜タンパク質Mup1(高親和性メチオニン輸送体)に付加させると、培地へのグルコース添加でMup1の分解が誘導された。さらに、この変異型Mup1のユビキチン化部位について解析したところ、付加した20アミノ酸の配列に含まれるリジン残基がユビキチン化修飾を受けることが強く示唆された。この結果を受けて、野生型Jen1におけるユビキチン化部位の解析を行ったところ、やはりデグロン内のリジン残基が修飾されていることが示唆された。この部位は、今までに報告されている部位とは異なっており、Jen1のグルコース不活性化のメカニズムに関する知見を更新することができた。
|
Research Products
(2 results)