2015 Fiscal Year Research-status Report
長い共役系を有するレチナール様発色団による新規チャンネルロドプシンの開発
Project/Area Number |
26450146
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
和田 昭盛 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (80158683)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | チャネルロドプシン / 発色団 / 共役系 / 長波長吸収 / ケミカルバイオロジー / オプトジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
サフラナールを出発原料としてC5ホスホネートとC3ホスホネートによるHorner-Emmons反応の組み合わせ順序を変更することにより合成したビタミンA2アルデヒドの側鎖部分に二重結合を一つ導入した化合物3種類について、タンパク質オプシンと結合実験をした。その結果、いずれの発色団もタンパク質中に取り込まれ新たなチャネルロドプシン(ChR)アナログが生成した。これら3種の新規ChRの吸収極大は、天然のChRの吸収極大(λ max)に比べてわずか10~20 nm長波長シフトしているだけであったが、1/2λ maxの吸収波長を比較すると70~80nm と大きく長波長シフトしていることが判明した。この結果につきコンピューターを用いて発色団の安定コンホメーションについて考察したところ、E値のより安定な発色団ほど1/2λ maxの吸収波長のシフト値が大きくなっており、二重結合を導入する位置としては側鎖12位の後に入れるのが最も効果的であることが明らかになった。 他の発色団としては、A1レチナールの4位、あるいはA2アルデヒドの3位から更に二重結合を2個導入して共役系をより伸長させた発色団を合成することができた。今後、タンパク質オプシンと結合するかどうかを検討しλ maxあるいは1/2λ maxの吸収波長がどのようにシフトするか検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
A2アルデヒドの側鎖に二重結合を一個導入することにより、1/2λmaxの吸収波長をみると70~80nmと大きく長波長シフトすることができた。また、A1レチナールの4位、あるいはA2アルデヒドの3位から更に二重結合を伸長させた発色団を合成できたので、この2つの手法を組み合わせて更に長波長側に吸収極大を持つチャンネルロドプシンの開発が期待できようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
長波長での吸収極大を持たせる新たな方法として、レチナールのシクロヘキセン環を複素環に変えより長波長吸収を有する発色団の効率のよい合成法を確立する。合成できたアナログは、天然のオプシンと結合するかどうかを検討する。 また、これまでにオプシンと結合して生成した新規ChRについては、光挙動を検討し、イオンチャネルとしての機能を発揮できるかどうかを確認する。更に、この結果についてコンピューターを用いた発色団のコンホメーション解析を実施すると共に、より長波長に吸収極大をもつ発色団の設計と合成を行なう。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Origin of the low thermal isomerization rate of rhodopsin chromophore2015
Author(s)
Yanagawa, M.; Kojima, K.; Yamashita, T.; Iwamoto, Y.; Matsuyama, T.; Nakanishi, K.; Yamano, Y.; Wada, A.; Sako, Y.; Shichida, Y.
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Journal Title
Sci. Rep.
Volume: 5
Pages: 11081
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Preparation of New ChR with One Double Bond-elongated 3,4-Dehydroretinals2015
Author(s)
Wada, A.; Okitsu, T.; Yamano, Y.; Kobayashi, Y.; Ishizuka, T.; Yawo, H.; Matsuyama, T.; Yamashiya, T.; Imamoto, Y.; Shichida, Y.
Organizer
The 3rd International Conference on Retinoids
Place of Presentation
Gifu/Japan
Year and Date
2015-10-21 – 2015-10-23
Int'l Joint Research
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