2015 Fiscal Year Annual Research Report
腸管を介した乳酸菌による関節リウマチ発症抑制機構の解明
Project/Area Number |
26450171
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
鈴木 チセ 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門畜産物研究領域, ユニット長 (80343820)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | rheumatoid arthritis / SKG mouse / Lactococcus lactis / Lactobacillus rhamnosus / rheumatoid factor / IL-17 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題はマンナンの腹腔投与によりリウマチ様の手足関節の腫れを示すSKGマウスを用いて、免疫発症に対する免疫賦活活性のある乳酸菌Lactobacillus rhamnosus GG及び免疫調節作用を有するLactococcus lactis C59の投与効果を調べることを目的とした。 H27年度はH26年度に採取した血清についてリウマチ因子IgG型をELISAにより測定した、その結果、有意差は得られなかったが、C59株群とGG株群の両群に置いて対照群よりリウマチ因子の濃度が低いという結果が得られた。また、膝下部リンパ節よりリンパ細胞を分離し、CD4陽性細胞中のIL-10、IL-17、IFN-γ陽性率を解析した結果、有意差は得られなかったが、GG株群のIL-17+CD4T細胞の割合が他の2群を上回った。 これらの結果は、H26年度に得られた手足の腫れを指標にしたリウマチスコアの結果とも一致した。リウマチスコアは、対照群、C59株群ではマンナン投与2週間後から上がり、GG投与群では3週間後からリウマチスコアが上昇した。C59株群では有意ではないが、スコアは常に対照群より低い傾向がみられた。SKGマウスへのマンナン投与によるリウマチ発症は比較的旧姓であり、より緩慢な誘導方法を用いることにより、乳酸菌投与の効果を検証できるのではないかと期待される。
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