2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research and development of on-site method for purification of coastal crude oil-contaminated soil using high-performance fungal preparation with fungi capable for degradation of crude oil
Project/Area Number |
26450232
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
橘 燦郎 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (10112319)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 海岸原油汚染浄化 / 石油分解菌 / 海岸原油汚染土壌 / 多環芳香族炭化水素 / 石油分解酵素 / 担持体 / C重油 / アスファルト |
Outline of Annual Research Achievements |
石油分解菌を担持した担持体を用いて、以下の結果を得た。 (1)高性能担持体を用いる海岸原油汚染土壌の浄化、浄化法の開発:2種の分解菌(NG007, S133)を最適混合割合で担体に担持させて作製した担持体(浄化材)を用いて、海岸原油(C重油)汚染(1,000ppm)土壌の浄化時に、分解菌の成育の促進と酵素活性を高めるため、定期的に栄養源や栄養源と酵素賦活剤を添加して浄化(0~120日間)した。浄化率は、各々97%, 99%(120日処理)で、栄養源無添加のそれらの約1.1倍増加した。また、この方法を用いて、海岸原油(C重油)汚染(15,000ppm, 30,000ppm)土壌の浄化を行った結果、各々69%, 60%(120日処理)浄化できる事も見出した。さらに、この方法を用いて、海岸原油(アスファルト)汚染土壌の浄化も行った。汚染濃度1,000ppm, 15,000ppmの土壌でも、各々82%, 54%浄化(120日処理)できた。海岸原油(A重油)汚染土壌では、汚染濃度(1,000ppm, 15,000ppm)でも栄養源添加のみで各々96%, 95%浄化(120日処理)できる事も見出した。 (2)浄化率を高めるため、分解菌の成育を促進する方法の開発:浄化時に定期的に栄養源や栄養源と酵素賦活剤を添加すると、分解菌の成育が促進され、酵素活性が約1.3~1.7倍増加する事も見出した。 (3)石油分解菌によるPAHs分解:海岸土壌中での石油分解菌(SM46)の担持体によるPAHs分解時に、酵素賦活剤(1種)と栄養源(1種)を添加すると、菌が産出する酵素活性が高まり、ベンゾ[a]ピレン他3種のPAHs(50ppm)が約20~80%分解(30日処理)できる事を見出した。 これらから、石油分解菌を担体に担持して調製した高性能担持体(浄化材)を用いる海岸原油汚染土壌を浄化する方法を開発した。
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