2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on actived carbon for the vapor phase based on mesopore
Project/Area Number |
26450238
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Research Institution | Aomori Prefectural Industrial Technology Research Center |
Principal Investigator |
廣瀬 孝 地方独立行政法人青森県産業技術センター, 工業部門, 研究管理員 (40556982)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 活性炭 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、メソ孔およびミクロ孔、りんご剪定枝の3種類の活性炭に薬品を担持し、大きい吸着速度(定義:短時間で低濃度にする→吸着速度大)を有する空気清浄機フィルタに用いるための活性炭の最適製造条件を見出すことで、新たな気相用担持活性炭を創製することを目的として行った。 アンモニアやアセトアルデヒドを吸着対象とした担持薬品(アンモニア用:リン酸、アセトアルデヒド用:エチレン尿素)は細孔物性を測定する際、通常の前処理温度である250~300℃にて熱分解を起こす等が原因で、これらを担持した活性炭の比表面積や細孔分布、細孔容積はほとんど測定されていなかった。そこで担持薬品が熱分解されず、比表面積等が測定可能な前処理温度条件を検討した。具体的には、活性炭に酢酸用として水酸化カリウム、アンモニア用としてリン酸、アセトアルデヒド用としてエチレン尿素を担持率:5%、10%、15%、20%で担持し、その比表面積、細孔容積・分布の測定を行った。その結果、基準とした水酸化カリウムと同程度の物性を示した担持活性炭は前処理温度が105℃であったため、この温度を前処理温度と決定した。 次に、大きい吸着速度に関する知見を得るため、これらの活性炭にてフィルタを作製し、社団法人日本で機工業会JEM1467(家庭用空気清浄機)に準じて対象ガス(酢酸、アンモニア、アセトアルデヒド)の吸着試験を行った。その結果、担持率が大きい場合、メソ孔活性炭の方が大きい吸着速度を示したが、担持率が小さい場合、りんご剪定枝活性炭の方が大きい吸着速度となった。これらの活性炭の細孔分布を比較すると、りんご剪定枝活性炭の方が相対的に5nm近辺の値が高かったことより、このメソ孔の値の差が吸着速度の違いを生じさせた一因と考えられた。
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Research Products
(1 results)