2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the conflict between Harbour Porpoise and Fisheries
Project/Area Number |
26450255
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松石 隆 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (60250502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 友成 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 中央水産研究所, 主任研究員 (00344333)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ネズミイルカ / 食性 / A-Tag / 混獲 / 定置網 / 刺網 |
Outline of Annual Research Achievements |
【工程1 標本入手】2016年度に4個体のネズミイルカの胃内容物を,独自の漂着・混獲鯨類調査等により入手した。 【工程2 胃内容物分析】過年度に得られていた標本も含め5個体について胃内容物分析を実施し,国立科学博物館ならびに千葉県立博物館の協力も得て種同定を行った。その結果,従前の結果と同様にダンゴイカ科イカ類、イカナゴ、スケトウダラを主要な餌生物として利用していることが分かった。 【工程4 音響観測装置準備・設置】2016年4月に函館市臼尻沖定置網に音響観測装置を設置し,定置網近傍におけるネズミイルカの動態を観測した。また,2016年7月に羅臼町峯浜沖刺網近傍に音響観測機器を設置した。 【工程5 音響観測データ解析】2016年度までに得られた観測結果を解析した。特に,2016年4月25日に発生した混獲前後の観測データが得られていたので,混獲前,後各7日間の観測結果を比較した。43分を出現閾値として,出現数を比較したところ,混獲前は15出現,混獲後は9出現であった。また平均滞在時間はそれぞれ53分,27分であった。出現している時間の割合は混獲前後でそれぞれ56%,2%と顕著な差があり,特に混獲発生日における定置網操業3.1時間前から操業時間までの出現割合は混獲直前に81%と高かった。今までの結果と併せて考察すると,ネズミイルカは自ら網に出入りができるにもかかわらず,混獲前には特異的に長時間網の中に滞在し,混獲に至っている実態が明らかになった。一方,2016年7月に測定した刺網近傍のネズミイルカの行動は,21~03時に出現が多く,出現深度も有意に深かった。刺網の操業の際に,砂から出てくるイカナゴを捕食している可能性が示唆された。
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[Journal Article] Polybrominated diphenyl ethers (PBDEs) and their hydroxylated and methoxylated analogues in the blood of harbor, Dall's and finless porpoises from the Japanese coastal waters2017
Author(s)
Mari Ochiaia, Kei Nomiyama, Tomohiko Isobe, Tadasu K. Yamada, Yuko Tajima, Ayaka Matsuda, Akira Shiozaki, Takashi Matsuishi, Masao Amano, Hisato Iwata, Shinsuke Tanabe
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Journal Title
Marine Environmental Research
Volume: 128
Pages: 124-132
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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