2016 Fiscal Year Annual Research Report
The spawning ecology of Japanese eels
Project/Area Number |
26450268
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
渡邊 俊 近畿大学, 農学部, 講師 (60401296)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ニホンウナギ / 産卵時刻 / 産卵回遊 / 日周鉛直移動 / 光 / 水温 / 産卵場所 / 内部潮汐 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. ニホンウナギの産卵時刻の推定 過去の航海で採集された卵の発生段階、西マリアナ海嶺南端部の海域の水温データ、ポップアップタグのデータから得られた親ウナギの産卵場での遊泳水深と経験水温、人工飼育個体の水温と発生速度の関係(Ahn et al. 2012)などに基づき、ニホンウナギの産卵時刻を推定した結果、本種の産卵時刻は新月3日前の午前1時であると推察できた。 2. ポップアップタグを用いた親ウナギの産卵回遊行動 2015年11月に三河湾と宮崎県五ヶ瀬川で採集した天然の銀ウナギ計5個体(全長: 899-987mm、銀化段階: S2)にポップアップタグを装着し、2015年12月13日に愛知県恋路ヶ浜から2個体、12月22日に宮崎県小倉ヶ浜から3個体を放流した。2個体から得られたデータを解析した結果、ニホンウナギはまず始めに黒潮を利用することが判明した。また、その期間の産卵回遊中に示す日周鉛直移動の上限と下限は、それぞれ光と水温が制限要因になっていると推察することができた。 3. まとめ ポップアップタグを用いた親ウナギの産卵回遊行動をまとめると、川を降ったニホンウナギは、まずは黒潮を利用すること、また小笠原付近では南下すること、さらには大陸棚以外のどの場所でも終始、日周鉛直移動を行っており、その上限と下限には光と水温が深く関係していることが明らかとなった。次に、本研究から得られた結果を統合すると、ニホンウナギの産卵の時間は、新月3日前の午前1時と推測することができ、また、場所は西マリアナ海嶺南端部と塩分フロントが交差する近辺の内部潮汐エネルギーが強くなる場所と推察した。今後、航海を通じてこの仮説を検証したい。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] High biodiversity of leptocephali in Tomini Bay Indonesia in the center of the Coral Triangle2016
Author(s)
Miller MJ, Wouthuyzen S, Sugeha HY, Kuroki M, Tawa A, Watanabe S, Syahailatua A, Suharti S, Tantu FY, Otake T, Tsukamoto K, Aoyama J.
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Journal Title
Regional Studies in Marine Science
Volume: 8
Pages: 99-113
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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