2016 Fiscal Year Annual Research Report
Diognosis of initial stage of degradation of Susabi-nori by fluorescence measurements
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26450272
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
岡本 保 木更津工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (80233378)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スサビノリ / 海苔 / 蛍光計測 / レーザー誘起蛍光法 / ラマン分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はまず、液体窒素温度における蛍光寿命測定を試みた。浜松ホトニクス製の小型蛍光寿命測定装置(Quantaurus-Tau)を使用した。励起光には波長483 nmのパルスレーザを用いた。この波長の光は主としてフィコエリスリンで吸収される。蛍光スペクトルでは液体窒素温度ではクロロフィルaに起因する720 nm のピーク強度は非常に強くなることが明らかになっている。フィコエリスリンに起因すると思われる蛍光波長の580 nmのピークの平均蛍光寿命は常温のとき約0.03nsに対して液体窒素温度では0.26 nsと大きくなった。また、クロロフィルaに起因する720 nm のピークの蛍光寿命は常温のとき約0.39nsに対して液体窒素温度では1.7 nsと大幅に増加した。液体窒素温度ではクロロフィルaに起因する720 nm の蛍光強度が大幅に強くなり、720 nm のピークの蛍光寿命が増加したことから、液体窒素温度において、フィコエリスリンからクロロフィルaへのエネルギー移動はスムーズに行われているが、クロロフィルaでの活性が低いことが示唆される。 また、光合成活性の評価と併せて、成分分析を行うための振動遷移測定の準備実験として、スサビノリのラマンスペクトル測定を試みた。励起波長532nmから633nmでは蛍光が強くラマン散乱によるピークが観測されなかったが、励起波長785nmの場合には蛍光強度が弱くなり、蛍光に重畳して1150 cm-1、1300 cm-1、1500 cm-1、1600 cm-1 付近にラマン散乱によるピークが観測された。
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[Presentation] スサビノリの低温蛍光スペクトル測定2016
Author(s)
平戸滉己,菊池真梨恵,増田和也,椎名和由,岡本保,高橋邦夫
Organizer
2016年(第12回)電気学会東京支部千葉支所研究発表会
Place of Presentation
日本大学理工学部 八海山セミナーハウス(新潟県南魚沼市)
Year and Date
2016-10-08 – 2016-10-09
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