2015 Fiscal Year Research-status Report
貧困層による乳用家畜獲得プロセスの研究ーインド農村における貧困削減の糸口ー
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26450334
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| Research Institution | Waseda University |
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Principal Investigator |
秋吉 恵 早稲田大学, 平山郁夫記念ボランティアセンター, 助教 (00580680)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | インド / 土地なし・零細農 / 貧困削減 / 酪農開発 / 委託飼育 / 社会開発 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
１．貧困層における乳用家畜保有率の変化の検証
調査対象村において、貧困層の乳用家畜保有の村全体に占める割合の2003年から2013年への変化を、全国標本調査報告のそれと比較した。全国標本調査報告では、農家数に占める乳用家畜飼育農家の割合は、土地保有面積の小さい農家ほど大きかった。また、乳用家畜の主な保有階層が農村上位層から小農・零細農に移行する傾向が認められた。こうした変化は、調査対象村であるTintoda村、Rupal村、Sonarad村でも同様に認められた。
２．乳用家畜の飼育家庭へのインタビュー調査
Tintoda村に加え、今年度はRupal村、Sonarad村において、Livestock Surveyや酪農協同組合記録の比較から抽出された乳用家畜の飼育家庭を対象に下記の情報について構造化調査票を元にヒヤリングと家族写真の撮影を行った。組合員氏名、組合員配偶者の氏名、住所、家族構成、農地所有、農業外就業の有無、井戸の有無と種類、飼養家畜。Rupal村全体をカバーするRupal農村酪農協同組合から、組合員名簿およびミルク販売データを取得、村の社会構造を配慮し、ジャーティーコミュニティごとのランダムサンプリングにて組合から30人の組合員を選択した。タコールコミュニティ15件、パテルコミュニティ10件、ラバリコミュニティ5件から回答を得た。Sonarada村には、村中心部のSonarada酪農協同組合と牧畜民居住区のAsha酪農協同組合と２つの酪農協同組合が存在する。それぞれの組合から組合員名簿およびミルク販売データを取得、村の社会構造を配慮し、ジャーティーコミュニティごとのランダムサンプリングにて前者から20人、後者から10人の組合員を選択した。タコールコミュニティ10件、パテルコミュニティ８件、プラジャパティコミュニティ２件、ラバリコミュニティ10件から回答を得た。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
１．貧困層における乳用家畜保有率の変化の検証
農村酪農協同組合から組合員名簿およびミルク販売データを所得し、全国標本調査報告およびLivestock Survey データとの比較検証を行うことができた。
2. 乳用家畜の飼育家庭へのインタビュー調査
構造化調査票を用いた調査を、調査対象予定であった３村全てで実施することができた。年度末近くになって実施したため、現在、調査票の分析を進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成２８年度には乳用家畜の入手手段および経路に関わるより詳細情報を得るためのインタビュー調査を、ヒヤリング対象者および彼らに家畜を販売もしくは委託した農家に対して実施する予定である。
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| Causes of Carryover |
研究代表者による現地調査ができなかったため
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究代表者の調査をこれまで10年以上にわたり補佐してきた現地コンサルタントが、構造化調査票を用いた調査を実施した。調査対象として選択した３村の調査データが取得できたので、来年度はこの調査結果の分析を基に、研究代表者による質的調査を実施する予定である。
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