2016 Fiscal Year Annual Research Report
Productive Improvement of Welsh Onion Cultivation Using a Fertilizer-applicator Ditcher
Project/Area Number |
26450350
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
片平 光彦 山形大学, 農学部, 准教授 (20390940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 雅憲 秋田県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、水産振興センター及び林業研, 農業試験場, 研究員 (10578272)
進藤 勇人 秋田県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、水産振興センター及び林業研, 農業試験場, 主任研究員 (50390969)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 施肥溝切り機 / ネギ / 根 / 効率化 / 側条施肥 / 現地調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
長ネギ栽培では省力・低コスト型作業技術の開発が望まれており、その技術として施肥同時溝切り機や肥効調節型肥料を利用した全量基肥施肥技術の導入がある。そこで、本研究では長ネギの生産性を改善して生産者の粗収益を増加させることを目的に、生産現地の実態調査、施肥同時溝切り機を用いた栽培試験を行なった。 長ネギ生産現地4地点で定植作業の実態調査を行った。ほ場状態は一部のほ場で溝底幅が狭かったが、それ以外は定植に適した条件であった。各作業工程の作業時間と一定時間での作業時間割合は組作業人数によって差が生じる。長ネギの定植では長いチェーンポットで直進作業の割合を高め、組作業人数を多くして苗の運搬効率を高めることで作業時間を改善できる。 栽培試験では作溝チゼルと施肥オープナおよび施肥体系を組み合わせた5試験区を設け、生育初期のネギ根の伸長とほ場状態、生育期間をとおして生育調査を行った。作溝チゼルを施工した区では植え溝底の土壌硬度が減少し、根の伸長が増加した。施肥オープナを施工して肥料を落下しない区は、土壌の空隙に変動が生じて発根量の偏差が大きくなった。生育初期におけるネギ苗の生育量は、作溝チゼルを配置して片側側条施肥とした区では土壌の膨軟化部に根が誘引され、施肥オープナのみ配置した区と比較して生育量が劣った。一方、作溝チゼルを配置し両側側条施肥とした区では、片側側条施肥区と同様に膨軟化部に根が誘引されるが、根の近傍に高濃度で肥料が配置されたため、肥料利用効率が高まり最も生育が良好であった。生育中期から収穫期にかけての生育量は在ほ期間が短く生育適温からはずれやすい夏どり作型で作溝チゼルと施肥オープナ2本を配置し両側側条施肥とした区と全層施肥区が良好であった。しかし、秋冬どり作型は在ほ期間が長く、生育後期になるにつれて各処理の効果よりも栽植密度の影響が強くなった。
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