2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of method for acquiring estimated vegetation index with higher accuracy from photo images by commercial digital cameras
Project/Area Number |
26450367
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
尾崎 敬二 国際基督教大学, 教養学部, 客員教授 (60160834)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 植生指標 / デジタルカメラ / マルチコプター / 影領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
植生指標の分布図により、光合成能力を持つ葉群量や光合成の活性能力を推定し、二酸化炭素循環あるいは、炭素の時空間変動の動態観測解析にも用いられる。さらに、地表面の環境モニタリングなど、地球環境科学に貢献することができる。近赤外バンド値を取得できるマルチスペクトル機器(農業カメラなど)は、高価で一般に普及困難である。そのような背景の中で、これまで商用デジタルカメラに近赤外レンズフィルターを装着して近赤外画像を取得し、可視光画像と組み合わせて、標準植生指標を推定し、ある程度実用的な精度の植生指標の分布図を作成してきた。しかし、作成過程においては、複数の撮像画像の幾何学的位置合わせ、露出条件の相違の調整などのため、商用カメラ画像からの植生指標分布図作成は容易ではなかった。 そこで、商用デジカメ、スマートフォンカメラ、小型無人航空機(ドローン)搭載カメラなどで容易に取得できる近赤外画像なしの可視光画像のみから、得られる植生指標を推定する手法を模索し有効な候補を見出すことができた。 具体的には、従来から提案されている可視光画像のみから算出できる緑赤植生指標(Green Red vegetation index)分布図において、影領域が植生領域に分類される誤分類の問題に対処するために、別の植生指標を導入して解決を図り、有効な結果を得た。この手法を、ドローン等に搭載の可視光カメラによる空撮画像に適用することで、簡便に空撮画像から植生指標分布図が得られ、植生域と非植生域の識別に有効であることが判明した。よって、近赤外画像を得られない場合でも、通常の可視光画像のみで、植生/非植生域の弁別ができることは、簡便な植生分布図作成に多大な貢献をすると期待される。
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