2014 Fiscal Year Research-status Report
農業支援システム構築に向けた同期走査式葉色センサによる生体情報取得
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26450368
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Research Institution | Tsuruoka National College of Technology |
Principal Investigator |
神田 和也 鶴岡工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00390401)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 葉色センサ開発 / 試験用ビニールハウス / 近赤外分光計測システム |
Outline of Annual Research Achievements |
農業ICT化に向けて,生育状況の判断について新たな指標とそれを定量化するセンサの市販品・開発品は,非常に入手困難で,普及可能な装置開発が急がれる.作物により,葉色,葉緑素濃度,茎・葉の大きさなど判断指標も異なり複合的であるが,重要な要素の一つである葉色センサの開発とシステムへの組み込みを目的としている. 平成26年度計画では,近赤外分光法による葉色の特徴点抽出と特徴波長LED・PDによる反射・透過データに基づく葉色センサの試作開発を目標としていた. 具体的には,研究代表者により構築された「2次元近赤外分光スペクトル計測装置」を用いて,葉を対象に2次元(50[mm]×50[mm],1[mm]間隔)で,近赤外分光法により可視域380[nm]~近赤外域1,700[nm]で分光スペクトルを取得しデータ化する.取得データと葉色カラースケールおよびSPAD装置と照合しながら,葉の生育状況を判断できる特徴波長点を抽出する.特定された波長に該当するLEDとPDの組み合わせにより,反射光,透過光を測定できるシステムを構築する.反射・透過データと葉色カラースケールおよびSPAD装置の相関を確認し,反射・透過データから葉色を推察できる新規方法の計測原理を提案する.提案した計測原理に基に,現場にて使用可能な装置化を検討した. さらに,温度・土壌水分・日射量制御可能な試験用ビニールハウスを設置し,研究代表者らが熟練就農者の指導を受けながら新規就農者と同様の条件で農産物の生育にあたる.農作業を経験しながら,農産物を育成し,実験材料である葉を提供する. なお,ミニビニールハウスは,生育を左右するパラメータを制御でき,環境情報収集装置を設置し生育環境情報の取得も可能とした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試験用ビニールハウスにおいて,試験用の農産物の生育の成長が少し遅れているが,全体計画に影響はなく,他の計測システム構築,センサ開発は順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
農産物生育の遅れを回復し,3か年での装置開発を目指し,平成27年度には,フィールド実験を実施する予定である.
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Causes of Carryover |
農産物生育用試験ビニールハウス購入において,当初既製品の購入を計画していたが,部材を購入し組み立てることで,安価に抑えることができた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ビニールハウスの改良と旅費の支出に充当する予定である.
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