2016 Fiscal Year Annual Research Report
Association between aggressiveness and metabolic related genes in Japanese native chickens
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26450389
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
豊後 貴嗣 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (40325361)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 日本鶏 / 闘争性 / 遺伝子多型 / アニマルウェルフェア |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、全品種雌雄の代謝関連遺伝子(GHSR、NPYおよびPOMC)の一塩基多型について解析・比較するとともに12週齢時の肉質(遊離アミノ酸含量)について検討を行った。(1)行動反応については、雌雄間に若干の違いが認められる品種はあったものの(拘束試験のもがき回数においてホワイト・プリマスロックのメスは幼齢期及び12週齢いずれも雄よりも頻回傾向)、全品種/系統をとおして明確な雌雄差は示されなかった。(2)代謝関連遺伝子については、八木戸が他品種/系統とは著しく異なり、ついで土佐地鶏において変異の多いことが認められた。また、土佐地鶏の場合、遺伝子型のばらつきが大きいことも他品種と異なっていた。(3)筋肉の遊離アミノ酸含量については、行動反応同様に雌雄差は認められなかったものの、品種/系統間の比較では、八木戸および土佐地鶏が他のものと大きく異なった。すなわち、旨味に関与するアスパラギン酸およびグルタミン酸と甘味に関係するセリンおよびアラニンの含量がこの2品種で2-3倍も多いことが認められた。しかしながら、これらの違いと調査対象とした代謝関連遺伝子変異との間に明確な関係性を見出すには至らなかった。 以上の結果から、行動反応試験(拘束、不動姿勢反応など)は、品種・系統の行動特性を示す指標になること、それらと気質遺伝子(セロトニン・トランスポーターなど)多型との間に関連性のあることこと、肉質の違いにこれら遺伝子変異が関係することが示唆された。
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Research Products
(3 results)