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2017 Fiscal Year Annual Research Report

Analysis of serotonin in intestinal mucosa and tryptophan availability in relation to canine inflammatory bowel disease

Research Project

Project/Area Number 26450424
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technology

Principal Investigator

井手 香織  東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (40550281)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
Keywords炎症性腸疾患 / 犬 / セロトニン / トリプトファン
Outline of Annual Research Achievements

代表者らの先行研究で,犬炎症性腸疾患(以下cIBD)の消化管粘膜組織のセロトニン(以下5HT)環境は健常犬群と異なり,トリプトファン(以下Trp)を5HTに変換する酵素TPH1の遺伝子mRNA量が少ないことが明らかとなった。これに加えて,局所におけるTPH1の欠乏とそれによるTrpの余剰状態が免疫寛容の破綻や過剰な炎症反応の一因となるというマウスの報告をヒントに,cIBDの病態とTrp代謝に着目した解析を計画した。
H28~29年度,Trpを添加して犬のリンパ球を初めて培養するにあたり細胞毒性などの問題が生じる可能性を考慮し,まずは犬の末梢血由来リンパ球を用いて予備実験を行った。Trp非添加,5,50,500μg/mlの条件下で培養し,生細胞数およびサイトカイン遺伝子mRNA量(IL-17, IL-21, IFN-γ)を定量した。その結果,全項目で培養液中のTrp濃度による違いは認められなかった。一方,分離した腸粘膜由来リンパ球はどのような条件下であっても培養に耐えられず早期に死滅してしまうことが判明した。細胞を得る際に避けられない物理的および化学的な処理が細胞にダメージを加えている可能性が考えられた。
細胞培養によるTrp余剰状態の再現実験が技術的に困難であると判断し,Trp代謝と腸炎の関係性を別の角度から検討した。特に腸ではIDO1という酵素を介するTrp代謝経路が知られている。IDO1は局所のトリプトファンを減らし,活性化したT細胞の鎮静化や制御生T細胞の促進を介して,炎症に対する負のフィードバック機構として働いていると言われている。ヒトのIBD患者や腸炎モデル動物におけるIDO1の発現増加や,IDO1インヒビターがマウスの腸炎を悪化させた報告がある。そこでcIBD群の腸粘膜組織中のIDO1遺伝子mRNA量を定量し,他の5HT関連遺伝子mRNA量との関係を検討した。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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