• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2014 Fiscal Year Research-status Report

犬がんペプチドワクチンのためのDLA-88型検査の確立

Research Project

Project/Area Number 26450434
Research InstitutionNippon Veterinary and Life Science University

Principal Investigator

塚田 晃三  日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (90304930)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords犬のがんペプチドワクチン / melan-A / survivin / TRP-2 / DLA-88型 / CTL / 犬メラノーマ
Outline of Annual Research Achievements

がんペプチドワクチンは、がん特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を誘導してがん排除を期待した1つの手法である。犬メラノーマに対するペプチドワクチンの実施のため、ワクチン用の抗原ペプチドを同定する必要がある。犬メラノーマに高発現する蛋白質として、melan-A、TRP-2の他、多くの腫瘍に発現するsurvivinがある。犬におけるmelan-Aは118個のアミノ酸(AA)、survivin は142個のAAと短いが、TRP-2は548個のAAと比較的長いため、 犬のMHC class I(DLA-88)に提示されうる特異的なエピトープの数はmelan-Aやsurvivinより多いことが期待される。本研究は、DLA-88型適合性抗原のエピトープをデザインして、これらの合成ペプチドの効果を特異的CTLの誘導によって検証した。
プロテアソームによる断片化後の予想される9個のAAについて、HLA型に適合するアンカーモチーフを参考に絞り込み、melan-Aとsurvivinについては6種の合成ペプチドを、TRP-2については12種の合成ペプチドを準備した。犬末梢血は大学附属動物医療センターより検査後の残量として入手し、その末梢血単核球(PBMC)から磁気ビーズ抗体を用いてCD8+T細胞とプレート接着細胞に分離後、プレート接着細胞に犬リコンビナントGM-CSFと合成ペプチドを添加して抗原提示細胞(APC)へと分化誘導させた。精製したCD8+T細胞とX線照射により増殖活性を消失させたAPCを混合培養し、CD8+T細胞の活性化を経時的に観察した。
入手した検体の血液量および精製したCD8+T細胞の数に応じて、実施する項目数を調整した。現在までの545検体を解析した結果、melan-A については55検体に、survivinについては60検体に、TRP-2については50検体にペプチド活性を認めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

特定のDLA-88型に提示されるがん関連ペプチド抗原の同定については順調に進んでおり、ペプチド活性を有する検体については、melan-A、survivin、TRP-2のそれぞれにおいて目標の50検体に達した。
しかし、DLA-88型タイピング法の確立については、1年目は、大腸菌を用いたクローニングシステムのセットアップに時間を有したため、予定よりやや遅れている。TOPOシステムでは約1kbのPCRプロダクトを入れるのに効率が悪いことが判明し、現在、pGEM-T Easyを用いて順調に進み始めている。

Strategy for Future Research Activity

ペプチド活性を有した検体のDLA-88型を決定するため、DLA-88型タイピング法の確立を進めているが、クローニングシステムは順調に働いているので、解析量に応じて、順次、シークエンス結果が得られる予定である。
現在、シークエンス結果から効率よくDLA-88型を決定するための絞込みシステムを構築しているところで、4箇所の多型領域に絞った判定基準を考案中である。これにより、塩基読取りミスの影響を極力抑えることが可能となる。

Causes of Carryover

年度末に必要な試薬を発注したが、会計処理に間に合わなかったため、次年度使用額4,939円が生じました。

Expenditure Plan for Carryover Budget

消耗品の試薬類(培養液、抗体、酵素他)が最も使用額が高く、1,200,000円を計上した。シーケンス解析に300,000円を計上した。器具類(プラスチック製品他)に100,000円を計上した。交通・宿泊費(研究打ち合わせ・研究成果発表)およびその他(学術誌投稿費)に100,000円を計上した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] かん微小環境におけ る免疫病態2014

    • Author(s)
      塚田晃三
    • Organizer
      第3回動物臨床免疫療法研究会
    • Place of Presentation
      大阪府立大学りんくうキャンパス
    • Year and Date
      2014-10-04 – 2014-10-04
    • Invited
  • [Presentation] NC/Nga系におけるユニークなH-2ハプロタイプのアロ反応とOT-II TCRのI-Ak拘束性OVA323-339クロス反応2014

    • Author(s)
      塚田晃三、山下匡、塚田晃代、中平嶺、道下正貴、高橋公正
    • Organizer
      第157回日本獣医学会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2014-09-09 – 2014-09-12

URL: 

Published: 2016-05-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi