2015 Fiscal Year Research-status Report
B.thuringiensis Cry44Aaトキシンのカ類殺虫活性機構の解明
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26450463
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浅野 眞一郎 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60222585)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Cry44Aa / アルカリフォスファターゼ / アミノペプチターゼN / ATP結合カセットトランスポーター / レセプター / バキュロウイルス / ネッタイシマカ |
Outline of Annual Research Achievements |
イエカ(Culex sp.)ならびにシマカ(Aedes sp.)に対して強い殺虫活性をもつentomocidus INA288由来のCry44Aaの殺虫活性機構解明のために、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)からレセプター候補分子として、アルカリフォスファターゼ(ALP)、アミノペプチターゼN(APN)、ATP結合カセットトランスポーター(ABC transporter)、カドヘリン様タンパク質(Cad-like)をクローニングし、それぞれのタンパク質に対するCry44Aaトキシンの結合を観察した。 その結果、中腸上皮細胞での各タンパク質の発現が観察されたので、各タンパク質のクローニングを行い、大腸菌発現系を用いて発現させて、Cry44Aaトキシンとのオーバーレイアッセイならびにプルダウンアッセイにより結合を調査した。その中でALP1とALP3が強い結合性を示した。 これらのレセプターとしての機能を解析するために、バキュロウイルス(AcMNPV)発現系を用いて、Cry44Aaトキシン感受性でないヨトウガ由来の培養細胞(Sf細胞)にて発現させた。発現確認の為に、各レセプター分子にFLAGタグをつけ、細胞表面での発現をFLAGタグの抗体で検出したところ、発現が確認できた。 この各レセプター分子を発現させた、Sf細胞を用いてCry11Aaトキシン、Cry44Aaトキシン、Cry1Aaトキシンをアッセイすることで、各レセプター分子の機能について調査を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ネッタイシマカのCry44Aaトキシンレセプター候補分子のクローニングおよび大腸菌での発現、発現産物とトキシンとの結合調査(オーバーレイアッセイ&プルダウンアッセイ)、バキュロ発現系での昆虫培養細胞(Sf細胞)での発現、Cryトキシンによる細胞損傷調査は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
もう一つのCry44Aaトキシンのターゲットとなるイエカについては、入手出来次第、レセプター候補分子(ALP、APN、ABC transporter、Cad-like)タンパク質遺伝子をクローニングし、その機能について調査する。 Sf細胞でのレセプター機能解析で、レセプター分子が絞り込めれば、生体内でのRNAi等のノックダウンでレセプター分子の機能調査ができると考えられる。
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Causes of Carryover |
3月納品の消耗品が反映されていない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すでに、3月に消耗品として使用済みである。
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Research Products
(8 results)