2015 Fiscal Year Research-status Report
交信撹乱下における老化がコナカイガラムシ処女メスの繁殖能力と性的魅力に与える影響
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26450476
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Research Institution | Fukuoka Agricultural and Forestry Research Center |
Principal Investigator |
手柴 真弓 福岡県農林業総合試験場, その他部局等, 研究員 (60502432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田端 純 国立研究開発法人 農業環境技術研究所, その他部局等, 研究員 (20391211)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フジコナカイガラムシ / 交信撹乱 / フェロモン / 繁殖能力 / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
性フェロモンを使った防除法、交信撹乱により多くの雌は交尾を阻害される。短命なガ類の場合と異なり、未交尾雌が3か月以上生存する果樹害虫フジコナカイガラムシについて、老化に伴う「繁殖パフォーマンスの低下」と「性的魅力の変化」を解明するため、試験を行った。 昨年度までに、交尾時の羽化後日数の経過に伴い雌成虫の繁殖パフォーマンス(産卵数)は低下するが、性的魅力(放出する性フェロモン量)は羽化28日後がピークとなり、繁殖能力と性的魅力の消長が異なることを明らかにした。 本年度は、繁殖パフォーマンスに影響を及ぼすと考えられる蔵卵数および共生微生物量と日齢の関係を調べた。その結果、蔵卵数は性的魅力(フェロモン放出量)と同様の消長を示し、共生微生物量は繁殖パフォーマンス(産卵数)と同様の消長を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
事業開始当初の計画に従って試験を行っており、予定通り進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
定量PCR法で共生微生物のコピー数が増減することが示唆された。次年度はWhole mount FISH法で共生微生物を蛍光染色し、虫体内の保持量の変化を直接的に観察することを試みる。さらに、不足データを補足し、これまでに得られた結果と合わせて論文にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
次年度必要になる追試用試薬代、供試虫飼育資材費、論文執筆のための打ち合わせ旅費、校正費等に充てるため今年度の試験経費を減らした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の予算と合わせて、追試用試薬代、供試虫飼育資材費、論文執筆のための打ち合わせ旅費、校正費等に有効に利用する。
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