2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Chiral Ligand Based on Chirality Transfer
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26460005
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山田 健一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学系), 教授 (00335184)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 不斉触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々がこれまで開発してきたキラルカルベン配位子の高機能化と、その配位子設計概念を応用した新規キラル配位子・キラル触媒の創製を目的として研究を行った。研究期間全体を通じて以下の成果を上げた。 1. 1,2-ジアリールエチレン部位にフッ素原子、ニトロ基を導入したキラルカルベンを合成した。2. 上記カルベンを銅触媒によるアルールGrignard試薬と塩化アリルのアリル位置換反応に適用し、位置選択性の向上に成功した。3.上記カルベンの合成中間体より新規リン酸アミド、チオ尿素、セレノ尿素、グアニジン有機分子触媒を合成した。4. 上記グアニジン触媒を用い、活性メチレン化合物の不斉付加反応を高い選択性で達成した。5. イミダゾリン型カルベンを触媒とするスルホニルアルキノールの環化反応を開発した。6. 上記反応の生成物に対して様々な構造修飾を施すことに成功した。7. 上記反応の不斉化において、キラル第四級アンモニウム塩の有効性を示す結果が得られた。8, トリアゾリウム型カルベンを触媒とする非対称ジアルデヒドのベンゾイン環化反応を用いるイノシトール類の立体選択的合成法の開発に成功した。 さらに本年度は以下の成果をあげた。 9. 昨年度不斉反応への応用に成功したグアニジン触媒の塩基性向上を期待し、電子供与性置換基の導入を行い成功した。10. トリアゾリウム型カルベンを触媒とするメソジアルデヒドの不斉ベンゾイン環化反応に挑戦し、期待の持てる結果を得た。11. トリアゾリウム型カルベンを触媒とするアルコール類の不斉アシル化反応を利用するヒドロキシアミド類の速度論的光学分割に成功した。
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Research Products
(23 results)