2016 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the syntheses of berkeleydione family natural products through a construction of the bridged polycyclic system by a polycyclization reaction
Project/Area Number |
26460011
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中村 精一 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (90261320)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | メロテルペノイド / 架橋多環式骨格 / ポリエン環化反応 / エポキシアリルシラン / 閉環メタセシス |
Outline of Annual Research Achievements |
C8位にTBSオキシ基を導入したエポキシアリルシランに塩化鉄を作用させると、B環のみ形成された化合物からの段階的な環化反応も進行し、架橋構造を持つ目的の三環性化合物が良好な収率で得られることを昨年度までに見出した。そこで全合成に向け、今年度はA環の構築およびD環の官能基化を試みた。 環化生成物C15位のアルコールを酸化して得たケトンに対し種々の求核剤を反応させた結果、臭化アレニルマグネシウムを用いるとプロパルギル付加化合物が1.8:1の立体選択性で得られることが分かった。しかし、この生成物にAIBN存在下で水素化トリブチルすずを作用させた場合、主生成物からは目的の6-エンド環化が進行するものの、マイナー生成物からは5-エキソ環化が進行して望みとしない化合物のみが生じる結果に終わった。一方、C15位カルボニル基に塩化すず存在下で2-ビニルアリルすず試薬を付加させた後、第二世代Grubbs触媒を反応させて閉環メタセシスを行うと、望みの四環性化合物が位置選択的に得られることを見出した。エキソメチレンは酸化的に開裂可能であり、C15位水酸基を脱離させた後、塩基性条件下でヨウ化メチルを作用させることでC16位に2つのメチル基を導入することができた。 D環に関しては、まずTBSエーテルを脱保護し、Dess-Martin酸化によりC8位をケトンとした後にアルキル化によりC9位にメチル基を導入した。エノールトリフラートに変換してアリル位を酸化し、エノールトリフラートの加水分解、C9位の酸化を行うことで脱水型バークレートリオンを得ることができた。
|