2015 Fiscal Year Research-status Report
電気応答デンドリマーを用いた薬物放出システムの開発
Project/Area Number |
26460030
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 成周 東北大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90511022)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 交互累積膜 / 電気化学 / デンドリマー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は電気応答デンドリマーを利用することで、電位変化で薬物放出を制御するマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)を構築することを目的としている。昨年度に続き4-アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル-1-オキシル(4-amino-TEMPO)のポリアミドアミンデンドリマー(PAMAM)への修飾を行った。しかし、様々な条件で検討を行ったがPAMAMに十分な量のTEMPOを修飾することができなかった。そこで、電気化学活性種をPAMAMに修飾しない方法で、電位印加によってPAMAMを放出するシステムの構築を目指した。フェロセンは電気化学的に容易に酸化することが可能で正電荷を持つことが知られている。本研究ではフェロセン単分子膜表面を利用した電位変化による薬物放出システムの構築を考えた。フェロセン単分子膜表面は高い疎水性を持つがフェロセンが酸化されて電荷を持つことで電極表面の疎水性が低下すると考えられる。非イオン性高分子を用いることでフェロセン単分子膜表面への吸着と電気化学的にフェロセンを酸化することで吸着した非イオン性高分子が脱着すると期待される。作製したフェロセン単分子膜上に非イオン性高分子であるポリビニルアルコール(PVA)を吸着させて電位印加による放出について検討した結果、PVAの吸着および電位印加による脱着が観察された。分子量によるPVAの脱吸着挙動を検討すると分子量の小さいPVAの脱着率が得られた。今後、非イオン性のヒドロキシル基を持つPAMAMを用いて脱吸着挙動について検討を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた電気応答デンドリマーが合成できなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定とは違った方法を用いて電気応答を用いた薬物放出システムを構築する。
|
Causes of Carryover |
他大学への異動が決まって必要な消耗品の購入を控えたため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
異動先での必要な消耗品の購入に充てる予定である。
|
Research Products
(7 results)