2014 Fiscal Year Research-status Report
ピラーアレイカラムを用いた生体分子の高感度分析システムの開発
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26460033
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
角田 誠 東京大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (10323453)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マイクロ化学分析システム / 分析化学 / クロマトグラフィー / 蛍光 |
Outline of Annual Research Achievements |
生命現象を明らかにする上で、微量生体分子の分離・定量は重要である。微量生体分子の高精度な定量を行う上では、高性能分離と同時に、高感度な検出法が必須である。生体分子の分離方法として、液体クロマトグラフィーが広く用いられている。しかしながら、従来のクロマトグラフィーにおいては、分離能に限界があることが知られていた。そこで、本研究においては、理論的に高い分離能を有していることが知られているピラー構造を有するオンチップ液体クロマトグラフィー(ピラーアレイカラム)に着目して研究を行った。今年度は、ピラーアレイカラムの高性能化について、特に、圧力損失の小さい新規低拡散曲線構造に関する検討を行った。曲線部における拡散を最小限に抑えるために、曲線の内側と外側におけるピラー密度の異なる構造の最適化を行ったところ、実際に、曲線部における拡散を最小限に抑えることが可能となった。また、ピラーアレイカラムの高性能化について、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)モードの開発を目指しているが、今年度においては、従来HILICカラムを用いたカテコール化合物、生体チオール類の分離分析法の開発に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、「ピラーアレイカラムの高性能化」における基礎的検討が出来たと考えられる。よって、おおむね順調に進展している、と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
従来カラムにおいて親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)モードにおける検討が終わった。よって、今後はHILICを用いた分離媒体の開発について、ピラーアレイカラムを用いた検討を行う。
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Causes of Carryover |
LCカラム購入分を今年度分として確保していたが、想定以上にカラムの耐久性が高く、購入の必要がなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ミクロポンプ他、試薬、LC用部品、旅費等。
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Research Products
(6 results)