2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of sustained release formulation by using crystal transition of active ingredient.
Project/Area Number |
26460039
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
板井 茂 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80453059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩尾 康範 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (30433022)
野口 修治 東邦大学, 薬学部, 教授 (60237823)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | クラリスロマイシン / 結晶転移 / 胃内滞留製剤 / 製造コスト削減 |
Outline of Annual Research Achievements |
薬物高含有胃内滞留製剤の調製およびクラリスロマイシン(CAM)製剤の製造コスト削減、高付加価値化を目指し、本年度は種々の界面活性剤や高分子の添加により準安定形(FormⅠ)から安定形(FormⅡ)への結晶転移が加速される湿式造粒法の製造条件を探索した。その結果、Polysorbate 80, Polysorbate 40では溶媒をエタノール、水のいずれにした場合も湿式造粒中にFormⅠからForm Ⅱの転移を促進した。Polyethylene glycol 400では溶媒としてエタノールを使用した場合のみ、FormⅠからFormⅡへ結晶転移が起きた。また、Polyethylene glycol 400はエタノール溶媒中におけるFormⅡからFormⅠへの結晶転移を阻害した。以上、ポリオキシエチレン鎖 (-CH2CH2O-)を有する添加剤とともに湿式練合することで、CAMの初期結晶および練合溶媒に依存することなく常にFormⅡ製剤を得ることが出来た。 FormⅡ結晶はFormⅠを150℃で加熱するか水分散・ろ過・乾燥することによって得られ、 エタノールによる再結晶から得られるFormⅠに比べ高コストとなる。本研究により製剤の製造過程において、FormⅠからFormⅡへの結晶転移が可能となり、薬物高含有胃内滞留製剤等の高付加価値化製剤のみならず、エタノールを溶媒として用いる徐放性製剤や腸溶性製剤の開発も可能になると考える。
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