2014 Fiscal Year Research-status Report
新規分泌性因子Brorinの摂食制御における役割の解明
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26460096
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三宅 歩 京都大学, 薬学研究科(研究院), 講師 (40346044)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Bmp / アンタゴニスト / 脳・神経 / 視床下部 / 神経分化 / 細胞増殖 / Smad |
Outline of Annual Research Achievements |
分泌性タンパク質であるBmpは、骨・軟骨形成以外に脳形成にも関与しており、細胞表面に存在する受容体を介して細胞内にシグナルを伝達するが、その活性はアンタゴニストの制御を受ける。脳発生過程においてBmpシグナルは、視床下部神経の分化および弓状核ニューロンの軸索投射などに関与している。Brorinは、胎児期および成体マウスにおいて脳神経系特異的に発現しており、in vitroで細胞外に分泌してBmpアンタゴニストとして作用し、神経系前駆細胞のニューロンへの分化を促進する。そこで、in vivoにおけるBrorinの生理的役割を解明するために、Brorin遺伝子欠損マウスを作製した。 野生型マウスと比較してBrorin遺伝子欠損マウスでは、新生児期の視床下部を含むいくつかの脳の領域において総細胞数に変化がないにもかかわらず、神経細胞数およびオリゴデンドロサイト数の割合が有意に減少していた。一方、アストロサイト数の割合は有意に増加していた。また、神経幹細胞数の割合には差が認められなかった。従って、Brorinは神経幹細胞のアストロサイトへの分化抑制および神経細胞とオリゴデンドロサイトの分化促進に関与していることが明らかとなった。さらに、新生児期のBrorin遺伝子欠損マウスについてBmpシグナルの下流因子であるSmadのリン酸化について検討したところ、野生型マウスと比較してリン酸化Smad陽性細胞数の割合が減少しており、Brorin遺伝子欠損マウスではBmpシグナル伝達経路に異常があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した研究実施計画は、順調に達成されているから。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度にBrorinが神経細胞の分化促進に関与していることが明らかとなったので、これまでの研究推進方策に従い、視床下部の摂食制御に関与している各ニューロンの発生におけるBrorinの関与について検討する。また、Brorinと摂食制御関連ペプチドとの相関についても検討を進めている。
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Causes of Carryover |
平成27年3月に所属研究室の教授が退職し、備品の一部を移管したため、4月以降に新たな備品を購入する必要が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
不足している備品を新たに購入する予定である。
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Research Products
(2 results)