2016 Fiscal Year Annual Research Report
Protective effects of GR-103691-related compound on the stroke mouse model
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26460106
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
石毛 久美子 日本大学, 薬学部, 教授 (40212873)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 行動薬理試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
ローズベンガルモデルにおいて行動薬理試験を10分の光照射直後から1、24、48、72時間後に実施し、モデル作成前の値(Pre)と比較した。自発運動量、立ち上がり回数、及びローターロッド潜時は、光照射1時間後に最も低下し、その後、時間とともに回復した。ローターロッド潜時は48時間以降sham群との間に差が認められなくなったが、自発運動量及び立ち上がり回数は、72時間後においてもsham群との間に有意な差がみられた。また、テイルサスペンション試験、抵抗性試験及び行動停止時間をもとにした神経障害スコアは、1時間後に最も高値を示し、その後回復していったが、72時間後でもsham群との間に有意な差がみられた。すべての試験において、sham群は、Preから72時間後まで有意な差は認められなかった。24時間後の梗塞体積は、1時間後より明らかに大きかったが、72時間後とは同程度であった。72時間後の行動薬理試験終了後に測定した梗塞体積と72時間後の自発運動量または神経障害スコアとの間に有意で強い相関が認められた。次に本モデルでGR誘導体の影響を調べた。昨年度までの結果から、HT22細胞における検討でGRよりも細胞保護効果が強いと判断された化合物Aに絞って検討した。化合物Aは、モデルマウスの梗塞巣を縮小させ、行動薬理学的スコアも改善した。以上より、化合物Aは脳保護薬もしくはそのシーズになることが示唆された。ローズベンガルモデルにおける障害に関与する細胞内情報伝達系に関しては、その詳細を明らかにすることはできなかったが、Western blotにより、光照射後早期(1~5時間)にNrf-2が変動することを見出した。1時間後は、梗塞巣が拡大する時期であることから、本モデルおいて、細胞障害誘導にNrf2経路が関与している可能性が高い。
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Research Products
(1 results)