2015 Fiscal Year Research-status Report
マラリア感染予防、伝播防止を目的とした微生物培養液からのpfFabI阻害剤の探索
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26460128
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
石山 亜紀 北里大学, 感染制御科学府, 助教 (70300746)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | pfFabI / マラリア感染予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度取得した化合物の中で最も強い活性を示したcomplestatinおよびその位置異性体であるchloropeptin Iに着目しpfFabI阻害活性を精査した。また、化合物ライブラリーおよび微生物培養液のスクリーニングを継続しpfFabI阻害活性物質を見出した。 1 Complestatin生産菌を新たに培養し、complestatin、chloropeptin Iを精製、単離した。pfFabI阻害活性はそれぞれ 3.61,4.36 microMであった。これら2化合物はin vitro肝臓ステージのマラリア原虫に対しpfFabI阻害活性と同等の活性を示すことが確認され、新たな知見となった。 2 糸状菌代謝産物のintegracide A, 放線菌代謝産物のmadurahydroxylactoneにIC50でそれぞれ25.6, 35.3 microMのpfFabI阻害活性が見出され、新たな知見となった。 3 糸状菌培養液(FKI-7533)よりIlicicolinic acid D(IC50 25.7 microM)を単離した。本化合物の新規類縁体も同時に単離したが、pfFabI阻害活性は見られなかった。 4、その他としてType IIの脂肪酸合成系を有する病原原虫(Leishmania Trypanosomaなど)に 対するcomplestatine, chloropeptin Iの評価を行なっている。ポジティブコントロールのtricrosanはLeishmania 原虫に対しIC50 12.3 microMであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たな知見は多々得られたがpfFabI阻害新規物質の取得には至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
pfFabI阻害新規物質の取得には至っていないため、これを目指しスクリーニングを継続する。TypeIIの脂肪酸合成系を持つ病原原虫に対する評価も継続して行う。 引き続き連携研究者である北里大学獣医学部筏井宏実准教授によるマラリア感染防御活性評価系の構築および有望化合物の評価を目指す。
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Causes of Carryover |
消耗品の購入費用が前年よりも控えられたこと、出張などの旅費の計上が無かったこと、謝金の派生が少なかったことにより次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新規活性物質の取得およびその他の病原原虫に対する活性評価を含む生物活性評価全般を加速させるために必要な物品の購入に使用する。学会発表を積極的に行い、研究成果を公表すると同時に情報収集を行う。
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