2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of stabilized helical peptides as POI degradation inducers
Project/Area Number |
26460169
|
Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
出水 庸介 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 部長 (90389180)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ヘリカル構造 / ユビキチン-プロテアソームシステム / Hisタグタンパク質 / 膜透過ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
低分子医薬品と抗体医薬の利点を併せ持つペプチド医薬品は新たな創薬シーズとして注目を集めている。本研究では、ペプチドのヘリカル二次構造制御に関する研究、核内受容体-コアクチベータ結合阻害ペプチドに関する研究、プロテインノックダウン法による標的タンパク質分解誘導剤に関する研究、を併せることで、「安定化ヘリカルペプチドを用いた標的タンパク質の分解誘導剤の創製」を行うことを目的とした。本年度は、①NOTCHタンパク質を分解誘導できるペプチド、②Hisタグ融合タンパク質を分解誘導できるペプチドの開発を行なった。①に関しては、NOTCHに結合するコアクチベータの部分配列をテンプレートとして側鎖架橋によるヘリカル構造の安定化を行ったペプチドと、ユビキチンリガーゼに結合するMV1をコンジュゲートした分子MV1-PEPを設計-合成した。MOLT-4細胞を用いてタンパク質の分解をウェスタンブロットにより評価した結果、MV1-PEPは、NOTCH1を選択的に分解誘導することを明らかとした。②に関しては、ユビキチンリガーゼに結合するMV1、代表的な細胞膜透過ペプチドであるノナアルギニンR9、およびHisタグリガンドであるNiNTAをコンジュゲートした分子MV1-R9-NiNTAを設計-合成した。HT1080細胞にHisタグCRABP-IIタンパク質を安定発現させ、MV1-R9-NiNTAによるタンパク質の分解誘導を評価した結果、Hisタグタンパク質を効率的に分解誘導できることを明らかとした。本手法は、ユビキチン-プロテアソーム系で分解誘導できるタンパク質のスクリーニング、タンパク質の機能解析などに応用できる。
|