2016 Fiscal Year Annual Research Report
Glycolysis, but not Mitochondria, responsible for intracellular ATP distribution in cortical area of podocytes
Project/Area Number |
26460274
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
仲川 孝彦 奈良県立医科大学, 医学部, 研究教授 (60641595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 頴 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (30437222) [Withdrawn]
小沢 将太 京都大学, 医学研究科, 研究員 (70643568) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ポドサイト / 未分化ポドサイト / 解糖系 / ATP / 足突起 |
Outline of Annual Research Achievements |
糸球体で血液が濾過されることにより原尿が産生されるが、ポドサイトの特殊な細胞形態がその血液濾過に貢献している。おそらく、この細胞がその特殊形態を維持するためにはエネルギーが必要あろう。我々は培養ポドサイトにおいてエネルギー産生のシステムであるミトコンドリアと解糖系のそれぞれの役割を検討している。これまでの検討において明らかになったことは、ミトコンドリアは主に細胞体の中心部のエネルギー産生に関与しており、一方で解糖系由来のATPは細胞辺縁部のlamellipodiaの形態に関与しているということである。本年度は、ミトコンドリアと解糖系の役割をさらに深く検討した。未分化ポドサイトでは、そのATP産生の80%以上が解糖系に依存していた。その解糖系を抑制するとアポトーシスに陥る細胞が有意に増加し、一方でミトコンドリアを阻害しても細胞死に至る細胞はほとんど認められなかった。また、ポドサイトの特異的なタンパクの一つにシナプトポジンというタンパクがある。通常では分化過程で著しく増加するこのタンパクは、ミトコンドリア阻害においても、そして解糖系阻害においてもその発現が抑制された。つぎに、培養ポドサイトで認められた現象が、ポドサイト固有のものなのか、あるいは他の細胞でも同様に認められるものなのかを検討するため、ポドサイトと同様に糸球体構成細胞であるメザンジウム細胞で検討を行った。細胞遊走能に関しては、ポドサイトは解糖系依存であったが、メザンジウム細胞では解糖系とミトコンドリアの両者に依存していることが判明した。最後に、マウス腎臓のポドサイトでもこの現象が存在するかどうかを検討した。まずはマウスのポドサイトにおける細胞内ミトコンドリアはその多くを細胞体に認め、辺縁部である足突起には認められなかった。一方免疫組織化学では、解糖系酵素であるPFKの発現が足突起マーカーであるネフリンに一致していた。
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