2014 Fiscal Year Research-status Report
シナプトタグミンが過渡的スネア複合体形成と膜融合に及ぼす影響のFRETによる解析
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26460297
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
西木 禎一 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70423340)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経科学 / 刺激分泌連関 / シナプス小胞 / カルシウムイオン / 開口放出 |
Outline of Annual Research Achievements |
シナプトタグミンCa2+結合部位変異のスネア複合体への結合と解離に及ぼす影響 大腸菌で発現させたTスネア二量体とVスネアを精製後、透析法によりそれぞれリポソームに再構成した。TスネアリポソームとVスネアリポソームを、4度で終夜反応させることにより、スネア複合体による膜融合を阻害した状態で2種類のリポソームの間でトランス型スネア複合体を形成させた。その際、シナプトタグミンの細胞質フラグメントを共存させ反応させた後、密度勾配遠心によりリポソームを上層に回収し、その画分に含まれるシナプトタグミンをイムノブロッティングにより解析した。Ca2+存在下では非存在下と比べ、上層に回収されるシナプトタグミンが約50%減少した。以上の結果から、トランス型スネア複合体にシナプトタグミンが結合すること、Ca2+依存性に解離することが示された。Ca2+結合能を消失した全長の変異シナプトタグミン(Asp309AsnまたはAsp363Asn)cDNAを鋳型として、同変異を有する細胞質フラグメントをPCR法により増幅した。PCR産物を含む発現ベクターで形質転換した大腸菌を用い、組換え変異シナプトタグミンを定法により発現後、精製した。
シナプトタグミンがスネア媒介性膜融合に及ぼす影響 FRET法を利用した脂質膜融合アッセイを研究協力者が実施したところ、スネアによる膜融合がシナプトタグミンにより抑制されCa2+により回復し、本研究課題申請前に別の者により実施された予備的実験の再現性が得られた。しかし、スネアによるリポソーム同士の融合率が低いこと、シナプトタグミンの影響が部分的であったことから、スネア対脂質比やシナプトタグミンおよびCa2+の濃度を検討したが、残念ながら改善できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述したように平成26年度の研究計画は、おおむね当初の予定通りに進み予想された結果が得られた。しかし、スネアによるリポソーム同士の融合とシナプトタグミンによる融合の抑制の効率改善は次年度の課題として残された。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に、当初の研究計画に従い実施する。昨年度順調に進展しなかったリポソーム融合アッセイにおける融合効率の改善を今後引き続き実施する。
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Causes of Carryover |
研究費を効率的に使用したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在使用中の電気泳動槽に不具合が生じているため、代替機の新規購入に使用する予定である。
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