2014 Fiscal Year Research-status Report
神経幹細胞の血管性nicheの解明および血管-神経相互作用物質の研究
Project/Area Number |
26460360
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山本 誠士 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (10456361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹原 正清 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (20154015)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 血管 / 神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、新規血管-神経インタラクション物質を同定・解析するために、血管内皮細胞と神経幹細胞を用いたin vitroでの評価系を構築し、評価系として耐えうるか研究を行ってきた。その過程で、血管内皮細胞由来のE-EVsに包含されるmicro RNAs (miRNAs)を多数発見し、その中の数種類が神経幹細胞から神経への分化抑制に重要な働きを有する可能性を見出してきた。昨年度の進捗として、in vitroでの評価系の確立と解析の施行によって、新規血管-神経インタラクション物質について数種類の絞り込みを完了した。本物質は血管内皮細胞で高発現しているが、神経幹細胞での発現は低レベルか皆無であった。また、神経幹細胞に高発現しているreceptor type tyrosine kinase (RTK)に作用し、神経幹細胞の増殖に対して正に作用していると考えられた。興味深いことに、これら物質の細胞内シグナルによって発現増加する転写因子が異なっており、血管内皮細胞での発現が一番高かった物質が最も転写因子の誘導が高いことを見い出した。さらに、これまでに明らかにしてきた血管内皮細胞由来miRNAsが、神経幹細胞から神経への分化を抑制している可能性についてもreal-time PCR解析などを施行し、血管内皮細胞が神経細胞に提供するniche factorとして、細胞増殖を司るシグナル、細胞分化を抑制するシグナルとが存在することを示唆するデータを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
In vitroでの評価系の確立と評価の開始、およびniche物質の同定が進んでいるため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
血管-神経インタラクションのin vitroの系の構築とそれに続く評価の進行により、新規血管-神経インタラクション物質の絞り込みができた。今後は、細胞増殖を司るシグナル、細胞分化を抑制するシグナルが存在することを阻害物質添加実験や強制発現実験などにより、より信憑性のあるデータ取得を行う予定です。本研究はおおむね順調に進行しており、研究の大きな変更は無い。
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Causes of Carryover |
端数余剰となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
余剰金89円を次年度有効活用します。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Involvement of PDGFR-beta in blood-brain barrier function after cerebral ischemia2014
Author(s)
Shen J, Ishii Y, OuYang X, Yuan J, Zhu R, Xu G, Dang TC, Hamashima T, Matsushima T, Yamamoto S, Sasahara M
Organizer
The 18th International Vascular Biology Meeting
Place of Presentation
Kyoto
Year and Date
2014-04-14 – 2014-04-17
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