2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26460375
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山元 康敏 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50405247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30291587)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Runx1 / ノンコーディングRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
Runx1による造血幹細胞産生メカニズムの解明を目的として、新規Runx1依存性分子の機能解析を行った。ES細胞分化(胚様体形成)モデルの網羅的遺伝子解析により得られた、種々のRunx1依存性分子の中で、特に発現変化が顕著であったノンコーディングRNAに着目し、以下の検討を行った。 (1)Runx1による本遺伝子(ノンコーディングRNA)発現変化をリアルタイムPCRにて相対定量比較を行った検討で、ES細胞レベルで野生型と比較してRunx1ノックアウトでは極めて顕著な発現低下を認めることを、これまで報告してきた。今回さらに、Runx1ノックインによりノックアウト時に認めた発現低下がレスキューされることを確認した。 (2)本遺伝子の転写開始点上流近傍は比較的に種を越えて保存されており、in silico解析によりRunx1結合部位が確認された。そこで、Runx1による転写活性化能をルシフェラーゼアッセイにて検討した。本遺伝子のプロモーター領域とされる、Runx1結合部位を含む転写開始点上流に位置する種々の長さのDNA断片を用いてノンコーディングRNA遺伝子プロモーター含有ルシフェラーゼアッセイベクターを作成した。次いで、60mm dishおよび24-well plateに播種したHela細胞に対し、カルシウム沈降法、リポフェクション法によりRunx1発現プラスミドとルシフェラーゼベクターを導入し、48時間後にルシフェラーゼアッセイを行った。条件により、(程度は小さいながら)Runx1により本遺伝子の転写は正に活性化された。 以上より、本遺伝子(ノンコーディングRNA)はRunx1依存性に発現制御され、メカニズムの一つとしてRunx1が本遺伝子のプロモーター領域に結合し正に発現を制御する可能性が示唆された。
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