2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26460390
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 亮 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30146708)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 組織細胞 / 循環器・高血圧 / 生体分子 / 癌 / 発生・分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス個体において、Reckが血管壁細胞と内皮細胞の両方で発現し得ることを細胞種特異的Cre(Sm22-Cre, Tie2-Cre)とmRmGリポーター・マウスを用いて確認した。また、壁細胞特異的Reck欠損(Reck-flox;Sm22-Cre)が全身性Reck欠損と酷似した胎生中期致死形質を与えるのに対し、内皮細胞特異的Reck欠損(Reck-flox;Tie2-Cre)が脳血管異常を伴う胎生後期致死形質を与えることを見出した。さらに、5週齢タモキシフェン誘導型Reck cKOマウスから採取した背側大動脈を用いた器官培養では、対照群と比べ、微小血管の過剰な発芽と不安定化が見られ、これがフィブロネクチンやラミニンの低下を伴うこと、また、この表現型が固形培地(コラーゲン・ゲル)へのフィブロネクチン添加によって抑制されることを見出した。この事から、Reckによるフィブロネクチン線維の保護が、正常な血管新生とって重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの成果をScientific Report誌に報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
脳神経前駆細胞におけるReck欠損が血管異常をもたらすという予備的知見を得た。そのメカニズムをin vivo、in vitro両面から明らかにする。
次年度使用額が生じた 理由 当該年度に出版する予定の論文が次年度にずれ込んだ。また、一部のマウスに感染が見出されたため、除染に時間を要し、当該年度に予定していた動物実験が次年度にずれ込んだ。これらの計画の遅れに対応して予算を次年度に繰り越した。
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Causes of Carryover |
当該年度に出版する予定の論文が次年度にずれ込んだ。また、一部のマウスに感染が見出されたため、除染に時間を要し、当該年度に予定していた動物実験が次年度にずれ込んだ。これらの計画の遅れに対応して予算を次年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文投稿料、動物実験補助謝金等に充てる。
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Research Products
(6 results)