2015 Fiscal Year Research-status Report
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26460465
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
飯笹 久 島根大学, 医学部, 助教 (80306662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金廣 優一 島根大学, 医学部, 助教 (60609197)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 幹細胞 / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作成したSOX2-Venus遺伝子の細胞内局在を解析したところ、核や細胞質の一部に蛍光が認められたが、そのシグナルはかなり弱く、バックグラントとの判別が困難であった。また、VenusはDimer形成をすることが知られており、SOX2の機能への影響も予想された。そこで緑色の蛍光遺伝子であるVenusを、Monomerで赤色の蛍光を発するmCherryに変更した。現在、相同組換え体の選択を再度行っている。同時にSOX2制御遺伝子として以前同定した遺伝子群の欠損体をゲノム編集で作成中である。また、以前乳がん細胞株MCF-7においてSOX2の発現に重要であったSOX2プロモーター領域の解析を(Liang S et al. BBRC, 2013)、神経系における解析を、共同研究により行った。その結果1)神経系では、従来SOX2エンハンサーに比べ、転写への役割が低いと思われていたSOX2プロモーターは、乳腺上皮細胞と同様にSOX2転写に重要であること、2)神経細胞に発現するベータアミドイド前駆体(bAPP)は、ADAM10によってプロセッシングを受け、SOX2プロモーターに結合してSOX2の発現を増強すること。3)逆にγセクレターゼによりプロセッシングを受けたbAPPは、プロモーター活性を抑制することが明らかとなった(Salark G et al. Neuroscience, 2016)。現在、これらの研究結果が、SOX2-mCherryで再現可能かどうか、さらなる解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2014年に北海道大より島根大に移籍したこともあり、人材、施設、機器等の不足から当初の計画よりやや遅れている。移籍したラボでの研究室立ち上げを急ピッチで行っており、基本的なセットアップは完了した。現在、ゲノム編集を精力的に行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、MCF-7のみならず複数の細胞株で同様の実験を行っている。また、ゲノム編集自体の効率を上げるために、Cas9タンパク質の購入や異なるベクターの使用を行っている。
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Causes of Carryover |
古い機器(顕微鏡等)が年度末に壊れ、最終年度に購入するする必要があっため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越したお金を使い、顕微鏡を1台購入する予定である。
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Research Products
(13 results)