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2014 Fiscal Year Research-status Report

糖尿病血管障害発症における血管安定性制御システム破綻の病態的意義に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26460491
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

鬼丸 満穂  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00380626)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 池田 康博  九州大学, 大学病院, 助教 (20380389)
米満 吉和  九州大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (40315065)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords血管生物学 / 血管内皮細胞 / 可溶型変換 / Tie受容体
Outline of Annual Research Achievements

血管内皮細胞に発現するTie受容体(Tie-1、Tie-2)は、血管安定シグナルとして重要である事が遺伝子改変マウスにより明らかになっている。一方、Tie-1のリガンドは未だ同定されておらず、これまでの研究報告によると、Tie-1の活性化はAngiopoietin-1によるTie-2活性化に依存していることが明らかとなっている。そこで、血管内皮細胞におけるTie-1単独のシグナル機能を明らかにするべく、平成26年度は、Tie-1単独シグナル機能解析を可能にする実験系を確立した。具体的には、VEGF receptor-2/Tie-1キメラ遺伝子(VEGF receptor-2の細胞外ドメインをコードする遺伝子とTie-1の細胞内ドメインをコードする遺伝子のキメラ)をサブクローニングし、HEK293細胞に遺伝子導入し、キメラ遺伝子の安定発現細胞株(HEK-VR2/Tie1)を樹立した。この系を用いる事で、VEGF receptor-2のリガンドであるVEGF-AやVEGF-Eによる刺激により、TIe-1受容体の自己リン酸化を誘導出来る可能性がある。実際に、VEGF-EでHEK-VR2/Tie1を刺激すると、Tie-1のチロシンリン酸化が誘導された。現在、Tie-1単独のシグナルが、いかなる細胞内シグナルに影響を与えるのか詳細に検討中である。
一方、Tie-1はプロテアーゼにより可溶型に変換される事が知られているが、その生物学的意義は不明である。このTie-1可溶型変換の生物学的意義を明らかにするため、その第一歩として、Tie-1可溶型変換機序を検討している。これまでに、血管内皮細胞はグリコシレーションの違いにより分子量の異なる2種のTie-1を発現しており、分子量の高いTie-1のみがprotein kinase-C活性依存性に可溶型に変換されるという興味深い現象を明らかにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

比較的、研究に費やす時間が確保出来る環境にあることや、実験系が、比較的スムーズに確立出来た事で、おおむね、計画通りにすすんでいる。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度に確立した安定細胞株を用いて、詳細なTie-1単独シグナルの検討を行い、Tie-1の機能をin vitroで明らかにする。その後、Tie-1可溶型変換がTie-1機能に与える影響、さらには血管内皮細胞におけるTieシステムに与える影響を明らかにし、血管安定性の破綻との関連性を模索する。

Causes of Carryover

実験は、おおむね計画通りに進展しているが、年度内に購入する予定であった試薬の一部や学会参加のための交通費などが、次年度にずれ込むことになったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

実験の進展に応じて、未購入であった試薬の購入資金にあてる。また、今年度は学会発表も複数予定しており、その交通費にあてる。

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Published: 2016-05-27  

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