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2014 Fiscal Year Research-status Report

コレラ菌の新規コリックストキシンに関する研究

Research Project

Project/Area Number 26460533
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

山崎 伸二  大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (70221653)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsコリックストキシン / コレラ菌 / ADP-リボシルトランスフェラーゼ
Outline of Annual Research Achievements

コリックストキシン(ChxA)のコレラ菌における病原因子としての重要性を明らかにするため、3種類のChxAを検出・型別できるマルチプレックスPCR及びPCR-RFLP法を開発し、それぞれの特異性及び感度を調べた。さらに、PCR-RFLP法を用いて患者及び環境から分離されたコレラ菌でのchxA遺伝子の分布を調べ、型別した。
Non-O1/non-O139コレラ菌で見いだされたchxAに加え、コレラ毒素(ctx)、3型分泌装置(vopF)と耐熱性エンテロトキシン(stn)遺伝子とのコレラ菌に特異的な外膜蛋白(ompW)遺伝子を標的としたマルチプレックスPCRを構築し、種々のコレラ菌、コレラ菌以外の菌種を用いて特異性、感度を調べたところ共に100%であった。一方、3種類のchxA遺伝子を検出・型別できるPCR-RFLP法を構築した。既に塩基配列が明らかとなり型別されたchxA遺伝子陽性のnon-O1/non-O139コレラ菌53株とコレラ菌以外の27菌種、56株について調べたところ特異性、感度とも100%であった。新たにO1コレラ菌137株、O139コレラ菌84株、non-O1/non-O139コレラ菌178株についてPCR-RFLP法で調べたところ、環境由来のO1コレラ菌10株でPCR陽性となりchxAIと型別された。non-O1/non-O139コレラ菌では42株がPCRで陽性となり、33株がchxAI型、8株がchxAII型、1株が型別不能であった。型別不能の理由はIS様エレメントの挿入であった。一方、我が国の敗血症患者由来のnon-O1/non-O139コレラ菌から見いだされたPCR-RFLPで型別不能なchxA遺伝子の塩基配列を決定した。プロトタイプのchxAIと比べて遺伝子レベルでの相同性が88%、アミノ酸レベルでの相同性が84%であったことからchxAIVと命名した。しかしChxAIVは、種々の培養細胞に対して細胞膨化致死活性を示さなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

chxA遺伝子を含むコレラ菌の主たる病原遺伝子を同時に検出できるマルチプレックスPCR法の構築、少なくとも3種類存在するchxA遺伝子を検出・型別できるPCR-RFLP法の構築に成功した。今まで見つかっていなかったコレラ毒素遺伝子を保持しないO1コレラ菌で初めてchxA遺伝子を検出した。さらに、我が国の敗血症由来のnon-O1/non-O139コレラ菌で見いだされたchxAは新規のバリアントでることを明らかとし、chxAIVと命名した。1年目を終えて、計画書に書いた内容をほぼ終えることができ、おおむね順調に研究は進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

今後、構築したマルチプレックスPCR法の有用性を、下痢症患者便検体を用いて調べる。既にChxAIを精製し、ウサギに免疫を行なっている。得られた抗体を用いてBead-ELISAの系を構築し、菌株間でのChxAの産生量について種々の培地を用いて検討し、高産生株と低産生株にわける。高産生株を用いてマウスへの感染実験を行い、ChxAの病原因子としての重要性を調べる。また、細胞毒性を示さなかった新規バリアントであるChxAIVとChxAIとのキメラ毒素を作製し、なぜ細胞毒性を示さなかったのか、言い換えれば細胞毒性を示すために重要な構造、アミノ酸残基の同定を行って行く予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2015 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Journal Article] Development of a PCR-restriction fragment length polymorphism assay for detection and subtyping of cholix toxin genes of Vibrio cholerae2014

    • Author(s)
      S.P. Awasthi, M. Asakura, S.B. Neogi, A. Hinenoya, T. Ramamurthy, and S. Yamasaki
    • Journal Title

      J. Med. Microbiol.

      Volume: 63 Pages: 667-673

    • DOI

      10.1099/jmm.0.070797-0

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Clinical non-toxigenic Vibrio cholerae O1 and O139 possess genes for type three secretion system2015

    • Author(s)
      S. P. Awasthi, 日根野谷 淳, 山崎伸二
    • Organizer
      第88回日本細菌学会総会
    • Place of Presentation
      長良川国際会議場(岐阜)
    • Year and Date
      2015-03-26 – 2015-03-28
  • [Presentation] ワークショップー変遷する食中毒―「国内外での食中毒の発生動向」2015

    • Author(s)
      山崎伸二
    • Organizer
      第88回日本細菌学会総会
    • Place of Presentation
      長良川国際会議場(岐阜)
    • Year and Date
      2015-03-26 – 2015-03-28
    • Invited
  • [Presentation] 食中毒を予防するにはどうしたらよいか!2014

    • Author(s)
      山崎伸二
    • Organizer
      第34回日本食品微生物学会学術総会 一般公開講座
    • Place of Presentation
      大阪府立大学(堺)
    • Year and Date
      2014-09-17 – 2014-09-19
    • Invited

URL: 

Published: 2016-05-27  

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