2016 Fiscal Year Research-status Report
SPパフォーマンス評価票の開発とSPの質の実態調査
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26460599
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿部 恵子 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (00444274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 道子 三重大学, 医学系研究科, 助教 (10608946)
安井 浩樹 名古屋大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (20362353)
半谷 眞七子 名城大学, 薬学部, 准教授 (40298568)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | SPパフォーマンス評価 / 演技 / フィードバック / 全国調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年妥当性を検証したSPパフォーマンス調査票を活用し、全国調査を行った。 SP養成者を対象に, 医学教育関係のメーリングリストにてSPパフォーマンス評価を依頼し, 返信のあった24施設のSP養成者に評価方法を説明した. 8施設14名のSP養成者の協力によりSP 90名分の結果が得られた. 評価票は学部, 学年, 実習時期, 実習課題, 及びSPの属性(経験年数, 年齢, 性別, 練習時間)を問う内容とパフォーマンス評価は「演技力」(10項目 40点)と「フィードバック力」(11項目 24点)の2因子からなる. 解析は統計ソフトSPSSにて, α信頼係数, パフォーマンス得点を従属変数, 属性を説明変数とした重回帰分析を行った. その結果、α信頼性係数は0.83であった. 対象SPの経験年数は平均6.1年 (SD=5.3), 年齢は63.8歳 (SD=8.6), 性別は女性67%, 練習時間は平均2.1時間 (SD=1.5)であった. 学習課題は情報収集が71%で最も多く, 患者教育12%, 説明9%であった. 評価平均点は演技力36.3点 (SD=3.8), フィードバック力は22点 (SD=1.7)と高得点であった. 項目毎ではフィードバック力の「患者の問題に一致したフィードバック」「PNPで伝える」の得点が低い傾向であった. 重回帰分析の結果は、パフォーマンス合計点に対して時間(β=0.53, p<0.01)と学習課題(β=-0.32, p<0.05)が影響因子であった. 演技において大差はなかったが, フィードバックの内容に患者の問題や改善点を含む内容を構成する点で更なる練習が必要である. また, 学習課題の難易度が得点に負の影響があることから課題に応じた練習が求められることが示唆された. この結果を医学教育学会で発表予定である。今後、調査を継続し対象者を増やしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度で全国調査を実施する予定であったが、調査を始めた時期が遅れたため12月から3月のOSCEシーズンになり、OSCEの練習としてフィードバックのない実習が組まれていたため対象から外さざるをえなくなった。医療面接実習を行っていた大学のSP養成者に依頼して得られた数は90名であった。
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Strategy for Future Research Activity |
全国に1000名以上のSPが活動していると予測されているためこれまで得られた数の90名は1割以下といえる。3割を目標に全国調査を継続する。
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Causes of Carryover |
全国調査を行うにあたり、SP養成者の新たなニーズによりSPパフォーマンス評価のために出張する必要があるため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
9~12月 東京大学、日本医科大学、東京医科大学 他 調整の上日程を決定し、調査するための費用とする。
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