2015 Fiscal Year Research-status Report
開胸術後遷延痛における早期治療介入の予防効果と危険因子同定(遺伝子多型解析含む)
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26460612
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高橋 良佳 順天堂大学, 医学部, 助教 (70445550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 健志 順天堂大学, 医学部, 助教 (50445582)
池田 和隆 公益財団法人東京都医学総合研究所, その他部局等, その他 (60281656)
川越 いづみ 順天堂大学, 医学部, 助教 (10445520)
井関 雅子 順天堂大学, 医学部, 教授 (80221076)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 開胸術後痛 / 術後痛 / 肺がん |
Outline of Annual Research Achievements |
遷延術後の中でも肺がんなどの手術に伴う開胸術後遷延痛は30-40%と発生頻度が高く、強い痛みを残すものは約10%と全ての手術の中で最も高い。また、本邦における死亡原因の第1位は悪性新生物(がん)であり、全がんの中で肺がんは死亡原因の第一位を占めている。また、手術件数の増加に伴って術後遷延痛患者数も増加することが予想され、これは非常に深刻な公衆衛生上の問題であるとの指摘もある。そこで我々は呼吸器外科、麻酔科、ペインクリニック、遺伝子多型解析チーム(公益財団法人東京都医学総合研究所)と共同で研究を開始している。呼吸器外科で手術予定の患者で除外基準に当てはまらず、同意を得ることのできたものを2群に分け介入研究を行っていたが、問題が生じたため各部署と協議の上、研究計画を変更し、観察研究に変更した。現時点で15症例をエントリーすることができ、現在も追跡中である。 また、多施設共同研究として亜急性期術後研究会を発足させ、術後遷延痛のうち発生頻度の高い術式に関して多施設で後ろ向きにデータを取集し、解析を行っているところであり、今後の多施設前向き研究立案のpreliminary studyとする。 術後遷延痛に関する啓蒙活動として海外講演も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度のpreliminary studyの結果と患者側からの意見を総合し、呼吸器外科群とペインクリニック群の2群に分けたRandomized controlled studyの継続が困難と判断したため、再度研究計画を見直し、介入研究から観察研究に変更することを決定した。研究計画の見直し、当施設での倫理委員会提出などに時間を要し、また、臨床業務の体制変更に伴い、同意書取得やできるものが確保できなかったこと、完全電子カルテ化に伴い、紙媒体での質問票取得取り扱いに問題が生じたため症例数を増やすことが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
同意書取得の手順や新システムでの研究運用を見直し、関係者と協議の上、症例収集に向けて最善の対策を講じる予定である。 また、当施設での術後痛に関する後ろ向き研究も併せて行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
リサーチアシスタントの人件費に使用予定であったが、適切な人材を雇用できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続きリサーチアシスタントのリクルートを継続する。
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