2015 Fiscal Year Research-status Report
睡眠時無呼吸症候群-糖尿病性腎症連関(ポドサイト障害と尿中microRNA解析)
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26460645
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
高橋 直生 福井大学, 医学部附属病院, 助教 (30377460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩野 正之 福井大学, 医学部, 教授 (20275324)
木村 秀樹 福井大学, 医学部附属病院, 准教授 (20283187)
糟野 健司 福井大学, 医学部, 准教授 (60455243)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 糖尿病性腎症 / ob/ob / BTBR / 睡眠時無呼吸症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、♂BTBRob/obマウスを得るべく、飼育数を増やすため、多くの交配を試みた。その結果、昨年度より、得られたマウス数は増えたものの、当初予定していた各条件での実験を同時に行うほどの数にはならなかった。そのため、常時低酸素条件、間欠性低酸素条件、常時正常酸素条件を別々に行うことにした。 常時正常酸素条件(コントロール群)既報の通り、蛋白尿は増加したが、組織学的な腎症の発現はそれほど強いものではなかった。次に、常時低酸素群の検討を始めたところ、低酸素群は、経時的に常時正常酸素群に比べ、最終目標週齢に到達前に死亡脱落することが判明した。これは条件の厳しさもあるが、開始時にコントロール群の1.5倍程度のマウスでスタートする必要に迫られている。これは間欠性低酸素群においても同様のことが生じる可能性があり、今後、更なる飼育数を増やす必要に迫られている。 一方、in vitro実験では、培養ラットマウスポドサイトとマウスポドサイトを用いて間欠的低酸素刺激実験を行った。現時点では、間欠的低酸素群と正常酸素群の間に予想していたmRNA増減に有意差は認ていない。これは、培養dishを低酸素チャンバーに入れて低酸素環境に暴露しているが、チャンバー内の低酸素環境により速やかにdish内が低酸素に置換できているとは思えず、本来想定した有効な低酸素-正常酸素の交互刺激が出来ていない可能性を考えている。そのため、最も有効な間欠的低酸素刺激の刺激サイクルを検討する必要が生じている。その条件を設定後に、再度mRNAを含めた解析が必要と思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
低酸素刺激実験開始により、刺激群のマウスの途中死亡が認められるようになり、統計処理可能なマウスが最終週齢まで十分得られない状況に直面している。更に多くの数のマウスで実験を開始するため、飼育数をさらに増やすことが必要な状態。in vitro実験も、刺激として有効な低酸素サイクル数の検討が必要なことが判明した。
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Strategy for Future Research Activity |
in vivo実験は、マウスの飼育数を増やして、引き続き実験を行う必要がある。in vitro実験は、刺激として有効な低酸素-正常酸素サイクルを見いだし、その後に検討を行う必要がある。
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Causes of Carryover |
刺激実験開始によりマウス途中脱落が増え、最終週齢まで到達する十分なマウスが確保出来ず、予定通り実験が進んでいない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度は、更なる多くのマウスの交配を行い、スタートするマウス数を増やし、その結果として得られたマウスの組織・尿からのRNA解析、蛋白解析を順に進める予定である。合わせてin vitro実験も進める予定である。
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