2016 Fiscal Year Annual Research Report
Utilization of thermoresponsive magnetic nanoparticles with lower critical solution temperature (LCST) in aqueous solution and immunochromatography for detection of thyroid papillary carcinoma antigen
Project/Area Number |
26460658
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
馬目 佳信 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30219539)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 甲状腺乳頭がん / 検査システム / ナノビーズ / イムノクロマト |
Outline of Annual Research Achievements |
東京慈恵会医科大学で開発された甲状腺乳頭がんに対するモノクロ-ナル抗体が認識する抗原は甲状腺乳頭がんで高頻度に発現することが知られており、本学を含めた専門の13施設、288例を対象とした組織を用いた臨床試験で乳頭がんの96%に検出されることが報告されている(151例/158症例:96%. 細谷哲男ら 甲状腺乳頭癌関連抗原に対するJT-95の組織反応性. 癌の臨床 37: 721-724, 1991)。また抗原はがん患者の血液中にも存在することが知られており、血液検査でも甲状腺がん初発例で51%(21例/41人)、再発例で80%(12例/15人)の症例で抗原が検出されるため、抗原が甲状腺乳頭がんの腫瘍マーカーとして使用できる可能性が示唆されている(癌の臨床50:825-830, 2004)。しかしこれまでの抗原の検出法としてサンドイッチ法を利用した酵素抗体法(いわゆるサンドイッチELISA法)が用いられているが、抗体のクラスがIgMであるため標識率や測定値の安定性などに問題が生じている。本研究ではこの抗原に対する抗体を利用し、温度応答性磁気ナノビーズを利用した方法および金コロイドを用いたイムノクロマト法を用いて簡便、迅速に甲状腺乳頭がん抗原を血液から検出するシステムを確立することを目的とした。研究では抗体の大量精製を行って抗原結合部位への影響が少ない修飾法を用いて温度応答性磁気ナノビーズ及び金コロイドへの結合を行って抗原測定用のナノビーズとイムノクロマトキットを作成、抗原との反応性を確認した。
|