2014 Fiscal Year Research-status Report
巨核球造血促進因子 “BDNF” による新規血小板造血マーカーの開発
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26460671
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
尾崎 由基男 山梨大学, 総合研究部, 教授 (30134539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 彰吾 山梨大学, 総合研究部, 特別研究員 (60722626)
佐藤 金夫 山梨大学, 総合研究部, 助教 (20242662)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳由来神経栄養因子 (BDNF) / 血小板 |
Outline of Annual Research Achievements |
血小板減少モデルマウスの構築 1. 一過性血小板減少モデルマウスの構築 一過性血小板減少症モデルマウスの構築は抗血小板抗体による特発性血小板減少性紫斑病(ITP)モデルとリポポリサッカライド(LPS)による敗血症性DICモデルを構築した。ITPモデルは抗GPIb抗体カクテル(R300, Emfret)と抗CLEC-2抗体(当研究室作製クローン)を用い、それぞれ2~4日程度の血小板減少を認めた。LPSによるDICモデルでも2日程の血小板減少を認めた。
2. 抗癌剤投与による骨髄抑制モデルマウスの作製 抗癌剤による骨髄抑制は5-fluorouracil (5-FU)をマウスに150mg/kgの投与量で腹腔内単回投与することで誘導した。5-FUより誘導される骨髄抑制は投与後6日間程持続し、その後リバウンドにより初期値の2倍程度まで血小板数が増加した後、ゆるやかに正常値へ戻ることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は血小板減少モデルマウスの構築に取り組み、ITPとDICを模した一過性血小板減少モデルと抗癌剤(5-FU)による骨髄抑制モデルマウスの作製方法を確立した。平成26年度の進捗目標は次年度以降の研究に必要となる血小板減少症モデルマウスの確立を主たる目的としているため、本年度は計画通りに研究が進行したものと評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
血小板減少モデルマウスでの血中BDNF値およびBDNF miRNAの測定: 1. 血中BDNF値測定の条件の検討 マウス血中BDNF値の測定をELISA (Promega社)で行う。測定試料は血清と血漿を検討し、血漿については抗凝固剤 (EDTA, クエン酸, ヘパリンなど)の検討も行う。マウスBDNFの測定が確定後、血小板減少症モデルマウスでの血中BDNF値の変動を評価する。 2. 血中BDNF miRNAの検出と測定方法の構築 我々のこれまでの検討により、巨核球内でBDNFは内因性BDNF small interference RNA (BDNF miRNA)により産生を調節されている可能性が示唆されている。そこで本研究では血中BDNF miRNAの検出を試みる。血液の採取はPAXgene Blood RNA Tubes (QIAGEN)で行い、PAXgene Blood miRNA Kit (QIAGEN)でmiRNAを精製後、miScript SYBR Green PCR Kit (QIAGE)などを用いてBDNF miRNAを検出する。血中BDNF miRNA検出後は定量的RT-PCRを用いて血小板減少モデルのBDNF miRNAの変動を検討する。
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Research Products
(7 results)