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2014 Fiscal Year Research-status Report

家族性大動脈瘤・大動脈解離の遺伝的背景と長鎖非コードRNAによる制御機構

Research Project

Project/Area Number 26460687
Research InstitutionKyorin University

Principal Investigator

吉野 秀朗  杏林大学, 医学部, 教授 (90129734)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 徹  杏林大学, 医学部, 教授 (20170764)
蒲生 忍  杏林大学, 保健学部, 教授 (90122308)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords遺伝子検査学
Outline of Annual Research Achievements

大動脈瘤・大動脈解離TAADは人口1万に1人の高い頻度で発生しており、家族性を示す例が約20%あり、平滑筋特異的αアクチンACTA2遺伝子や結合組織の構成要素フィブリリン-1タンパクFBN1遺伝子などの7つの原因遺伝子が同定されている。
本研究ではTAADの遺伝子背景解明を目的に、幾つかの遺伝子の解析系の確立を、培養細胞を材料に用いて行った。最も高頻度に変異が観察され全コーディングエキソン8領域を含め約20kbと小さいACTA2遺伝子では、全長20kbをLongPCRで増幅し、エキソン毎に塩基配列を決定する方法を確立した。同じく全コーディングエキソン9領域を含め約50kbのTGFBR1遺伝子では各エキソンに対応するプライマーを設計し、全エキソンを一反応で増幅し、各エキソンの配列を解析する方法を確立した。ACTA2とTGFBR1遺伝子では日本人一般集団DNA変異データを蓄積した。さらに全長237kb・コーディングエキソン65領域のFBN1遺伝子では少ない検体量で変異解析を可能とするため、遺伝子全領域を約20kbの13断片に分けLong PCRで増幅し、さらにこの反応を4組のマルチプレックスLong-PCRとする方法を確立し、これを次世代型シークエンサーにより解析する準備を進めている。また、現在、倫理審査を申請中であり、承認がおり次第、臨床検体の解析を開始する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成26年度は、fTAAD全原因遺伝子7種の解析システム及びANRIL lin RNA検出系の確立を行う予定であったが、fTAAD原因遺伝子2種のシステム確立に予想以上の時間を要したため、研究に遅れが生じた。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度にて実施できなかった研究項目の実施後、以下の項目に取り掛かる。
1.臨床検体を用いた原因遺伝子の全域配列解析
①遺伝子解析の倫理審査で承認を受けた後、同意を得た健常成人の末梢血を用いて、NGS法とMLPA法で遺伝子全域解析とエキソン欠失・重複解析を実施し、試料の使用量、経費、技術的難易度、データベース上に登録されているSNPやCNVデータとの比較による精度の検証を行う。この後、改めて「前向き登録研究」や「遺伝子検査」に際して解析方法を再検討し、さらに効率化に努める。②本学でフォローアップ中のfTAAD患者と家族、対照として非家族性のTAADやMarfan症候群患者を含め同意を得た10-20名程度を限度に、原因遺伝子の全域解析を行い今後の大規模解析の基盤とする。

2.ANRIL発現量解析
大動脈解離救命後のフォローアップ症例で同意を得た患者の末梢血を材料に、ANRIL発現量を経時的解析し、変異の種類と発現量の変動が病態の変化と相関するかを検討する。ANRIL遺伝子全域の配列解析を踏まえ、変異やSNPの有無と発現量について検討する。

Causes of Carryover

研究の遅れにより当初予定していた研究学会での成果発表が出来なかったため、次年度使用額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成27年度は臨床研究を本格的に開始するため、主に被験者に対する謝金に当てる。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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