2014 Fiscal Year Research-status Report
TractographyとfMRIを用いた運動及び言語関連神経描出による手術支援
Project/Area Number |
26460721
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 雄一 東京大学, 医学部附属病院, 診療放射線技師 (70420221)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | MRI / 拡散強調画像 / 定量画像 / tractography / 高速撮像 / QBI |
Outline of Annual Research Achievements |
健常人男性5名に対して、臨床で盛んに用いられている拡散テンソル解析(DTI)を基にした神経走行追跡画像である拡散テンソルtractography(DTT)の描出に、高速撮像が可能なMulti band EPIを併用して、定量画像や運動神経の描出に影響が生じるかどうか、従来法と比較検討を行った。 その結果、定量画像であるFractional anisotropyや見かけの拡散定数画像で従来法との有意差なく結果を得られた。また、運動神経の描出に関して、やや描出能は低下するが、同様な結果を得ることができた。これにより、長時間撮像が必要であったQBIにおいて撮像時間短縮の可能性が示唆された。その結果を第42回磁気共鳴医学界大会にてポスター発表し報告した。 また、本研究の目的であるDTTを応用したQBI解析においても同様に検討した初期経験を同大会のスタディーグループ(q-space研究会)においても報告した。 加えて、高速撮像法であるMultiband EPIを本研究で主に用いるQBI解析に用いて、従来法で描出したtractographyとの比較検討を健常人男性14名に対して行い、こちらも有意差なく、運動神経を描出できていることが確認できている。その結果を次年度の国内学会にて報告予定である。 またfMRIに関しては、実験に必要なMRI専用の視覚刺激装置などの環境整備を行い、撮像条件の比較や十分に信号を安定して得られているかをファントムにて行った。次年度より、健常人ボランティアにおいてデータ収集し解析を行い報告する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
QBI解析(拡散強調画像)に関して、予定していた約20名の健常人男性に対し、撮像条件や解析条件を変えQBI解析において条件の検討を行い、従来法で描出できていたレベルを保ちながら高速化する条件を求めることができたため。 fMRIに関して、実験系に必要なMRI専用の視覚刺激装置などハードウェア面での準備を整えることができ、撮像条件の比較や十分に信号を安定して得られているかをファントムにて行うことができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今回の検討・実験で得られた撮像条件・解析条件を元に、健常人において更に検討を進めていき、適宜最適化を行っていく。十分な脳神経描出精度があり、安定して定量画像が得られるようになった後、脳疾患患者においても、用いることができるのかに関して検討を行っていく。 可能であれは、本実験にて描出した脳神経を脳外科手術の術前・術中・述語診断画像として提供し、有用性を検討する。
|
Research Products
(1 results)