2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of methods for non-invasive input function from PET image
Project/Area Number |
26460728
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
久冨 信之 香川大学, 医学部, 准教授 (20552045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 由佳 香川大学, 医学部, 准教授 (30335872)
河井 信行 香川大学, 医学部, 准教授 (40294756) [Withdrawn]
西山 佳宏 香川大学, 医学部, 教授 (50263900)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 入力関数 / PET / 脳血流 / 脳酸素代謝 / 非侵襲化 |
Outline of Annual Research Achievements |
PET撮像による画像データのみから定量機能画像を計算するため、入力関数を推定する方法の開発を行った。本課題はPET検査において定量機能画像を計算する際に必要な動脈入力関数を、動脈採血を省略し画像から推定する方法、すなわち非侵襲法の開発を目的とした。 課題の達成のため、入力関数推定を実現する数理理論を開発した。具体的には、PET検査データから得られる組織カーブおよび移行定数パラメータにより入力関数を数式表現し、表現した入力関数が脳領域によらず一致するという条件に基づき最適化法を適用して未知の移行定数パラメータを求めた。求めた移行定数パラメータと組織化カーブから入力関数を得た。本開発法の有効性の確認のため、PETによる脳血流検査(29名)および迅速脳血流・酸素代謝検査データ(24名)に適用した。また、本方法の適用範囲と精度を確認するためシミュレーションを行った。 脳血流検査データにおいて、入力関数は動脈採血による方法と妥当な範囲で一致が見られた。また、脳血流を計算した結果、血流値の差は侵襲法と非侵襲法の間で、病変の見られなかった症例群で8%程度であった。迅速脳血流検査データにおいて、入力関数は動脈採血による方法と妥当な範囲で一致が見られた。脳血流、酸素摂取率および酸素代謝量の差は、それぞれ7.7%、9.3%および8.5%であった。シミュレーションにより誤差要因について検討した結果を得た。本方法は分配定数(p)を一定(=0.8 ml/g)と仮定したが、この影響は血流値に対し10%以下であった。また、脳の各領域への血液到達時間の差の影響は5%以下であった。病態によってOEF値が変動している場合の影響は無視できる程度であることが示唆された。 以上より、本開発法によりPETによる脳血流・酸素代謝検査を非侵襲化する可能性がされた。
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Research Products
(5 results)