2016 Fiscal Year Research-status Report
陽子線治療におけるワブラー照射法に対する高精度線量計算法・患者校正値算出法の開発
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26460739
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
堀田 健二 国立研究開発法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, 医学物理士 (60616134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 良介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, 研究員 (20392227)
馬場 大海 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医学物理士 (70763572)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 陽子線治療 / モニターユニット |
Outline of Annual Research Achievements |
陽子線治療において患者校正値は患者への照射線量を管理する重要な値である。エネルギー、ファインデグレーダ、照射野形状といった治療ビームの条件により様々に変化することが知られており、現状は実測により値が求められている。申請者は昨年度までにClarkson積分を用いた陽子線治療における患者校正値算出システムを開発し、242例の臨床条件にて精度検証を実施した。その結果、1例を除く241例で実測との誤差3%以内の許容値を満たした。許容値を満たさない1例は直径4 cmを下回る照射野であった。 そのため本年度の研究内容として、計算精度の低下が見られた直径4 cm未満の領域において Clarkson積分のデータサンプリングを増やして再度評価した。しかしながら計算結果に変化は見られず、計算精度の向上は実現できなかった。 上述の小照射野における計算精度の改善と並行して、精度検証を行う症例数を増やし、582例となった。それらのデータを解析したところ誤差は0.38±1.22%(最大+3.4%、最小-3.2%)であった。実測との誤差が3%を超えた症例は6例となり、そのいずれもが照射野サイズが直径4 cmを下回る小照射野の症例であった。直径4 cm以上の症例に限れば症例数は564例あり、その全ての症例で許容値を満たし、実用可能なレベルであると言える。 しかしながら今回、Clarkson積分のデータサンプリングを増やしても計算精度を向上できなかったことから、小照射野に対する補正係数がスノート位置やブラッグピーク深といった、陽子線治療装置に特有のパラメータに依存している可能性がある。この関係性を調査し、小照射野における計算精度の改善可能性を探る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実臨床条件を用いた検証について、症例数582例は十分なサンプル数であり、99%の症例で許容値を満足した。小照射野条件を除けば十分に実用可能なレベルといえる。しかしながら小照射野の影響に対する改善策に調査の余地が残った。
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Strategy for Future Research Activity |
小照射野による患者校正値の予測精度の低下を改善するため、スノート位置やブラッグピーク深といった陽子線治療特有のパラメータに依存している可能性がある。単純な照射野についてスノート位置やブラッグピーク深を変えて小照射野に対する補正係数がどのように変化するかを調査し、改善の可能性を探る。
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Causes of Carryover |
論文をまとめるにあたり追加のデータが必要となった。このため論文投稿費用を繰り越している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文投稿費、旅費、消耗品購入費として使用する。
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