2014 Fiscal Year Research-status Report
パーソナルゲノムを用いたメタボリック症候群・動脈硬化の個別化予防に関する研究
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26460741
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
村松 正明 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50230008)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | パーソナルゲノム / 予防医学 / 生活習慣病 / 多因子疾患 / 糖尿病 / 動脈硬化 / リスク予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は2 型糖尿病リスク判定システムの作成および評価を主として行った。日本人2型糖尿病関連解析の論文279報から、GWASで関連が明らかにされた一塩基多型129個を抽出しキュレーションを行った。その結果29SNPsについて既存の論文・データベースから尤度比を算出した。これらの遺伝子情報および国民健康・栄養調査等のデータベース・論文から抽出した、年齢・性・BMIおよび血圧値のリスク因子を取り入れたリスク判定システムを作成した。地域住民コホート(n=1263)のデータを元にリスク判定システムの評価を行ったところ、C統計解析においてAUC=0.707の値が得られ、従来のリスク判定法であるTOPICSとほぼ同レベルのリスク判定が出来る可能性が示唆された。今後は更に多くの遺伝因子や環境因子を加えて判定精度を上げて行く必要があると考えられた。 また動脈硬化性疾患の遺伝子解析に関してはイルミナ社DNAChipにおけるSNP解析を継続しており、冠動脈硬化指数、脳動脈硬化指数、全身性動脈硬化指数のパラメータに加えて、腹部大動脈瘤等の幅広い表現形質との関連についての検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2 型糖尿病リスク判定システムの作成および評価に関しては論文発表を行い、順調に進んでいる。動脈硬化性疾患の遺伝子解析に関しては、現在解析を継続中であり、解析対象を冠動脈硬化指数、脳動脈硬化指数、全身性動脈硬化指数に加えて、腹部大動脈瘤等の幅広い表現形質に付いても解析を進めることとした。また健康・疾病状況に関する自己管理指標の作および)心理的因子および行動変容に関する調査票の作成および評価方法の検討に関してはアンケートの質問項目が決定したので概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
2 型糖尿病リスク判定システムの作成および評価に関しては、更にリスク評価精度を向上させるための、解析項目(レアバリアント、エピゲノム)あるいはオミックス解析による臨床情報を追加する必要があり、これらの検討を継続する。動脈硬化性疾患の遺伝子解析に関しては解析対象を冠動脈硬化指数、脳動脈硬化指数、全身性動脈硬化指数に加えて、腹部大動脈瘤等の幅広い表現形質に付いても解析を進める。また遺伝子検査による疾患リスク評価システム(作成済)を用いて臨床医が疾患リスクを説明する ことにより 遺伝子検査前後において健康観・疾病観において変化があるかどうかアンケートを実施・解析をして行く。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Likelihood ratio-based integrated personal risk assessment of type 2 diabetes2014
Author(s)
Sato N, Htun NC, Daimon M, Tamiya G, Kato K, Kubota I, Ueno Y, Yamashita H, Fukao A, Kayama T, Muramatsu M
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Journal Title
Endocrine Journal
Volume: 61
Pages: 967-988
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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