2014 Fiscal Year Research-status Report
ヘリコバクターピロリ感染による胃粘膜萎縮が健常者の骨密度低下に及ぼす影響
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26460761
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
珍田 大輔 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60637544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中路 重之 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10192220)
下山 克 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50312492)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヘリコバクターピロリ感染 / 骨密度 / 血清ペプシノーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年5月31日から行われた弘前大学大学院医学研究科の岩木プロジェクトに参加し、約1000人分の血清および便サンプルを収集した。 採血された血清は同プロジェクトの検査項目に加えて血清ペプシノーゲン濃度および抗ヘリコバクターピロリ抗体価を測定した。血清ペプシノーゲン濃度からは胃粘膜萎縮の程度を評価した。また、便サンプルからは便中ピロリ菌抗原検査を施行し、血清の結果と併せて感染の有無について評価した。 骨密度についても参加者に対して超音波骨評価装置により、測定を行った。 また参加者を対象に、既往歴や生活習慣などのアンケート調査や、カルシウム摂取量を評価する栄養調査、嗜好調査も行った。 骨減少症の有無についてはさまざまな要因が考えられており、その原因は男女でも違う。ピロリ菌感染による胃粘膜の萎縮が引き起こす低酸状態が関与するのか、感染の有無だけではなく、萎縮の程度を血清ペプシノーゲンを用いて評価することで、その関連をさらに詳細に検討できるものと考えている。 本邦では2013年2月からヘリコバクターピロリ感染性胃炎に対する除菌が保険適応で可能となった。ピロリ菌除菌が骨粗鬆症のリスク低下に役立つ可能性がある場合には、集団健診でのピロリ菌感染診断を行う意義は胃癌予防以外の役割としても重要となると考える。また、アンケート調査も併せて検討することで、摂取した栄養(カルシウム量)、喫煙、飲酒、運動、学歴など、骨密度に影響を与えると考えられる因子についても併せて解析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定されていた調査は終了し、測定についても血清および便サンプルについては終了した。 アンケート調査についてはまだ解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査の解析の終了のあと、ヘリコバクターピロリ感染と骨密度の関連についての解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
岩木プロジェクトがCOIの事業と認定されたため、血清ペプシノーゲンおよび血清抗体についての費用がその基金から得られたため。 国内の調査研究(資料収集)も予定していたが、中止となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データがそろった時点での国内の調査研究 学会発表や論文校正、論文投稿費の増額
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Research Products
(1 results)