2014 Fiscal Year Research-status Report
職域における健康診断の効果と保険者に与える影響に関する研究
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26460773
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
小川 俊夫 国際医療福祉大学, その他の研究科, 准教授 (40570974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祖父江 友孝 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50270674)
武藤 正樹 国際医療福祉大学, その他の研究科, 教授 (60433629)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 保険者 / 特定健康診査 / レセプトデータ分析 / がん検診 / コホート分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保険者が保有している様々なデータを用いて分析用データベースを構築し、分析用データベースを用いた大規模コホートにより特定健康診査やがん検診などを科学的に分析することである。また、その分析結果を学術研究として論文化するほか、各種学会でも発表を行う予定である。 研究初年度の本年度は、研究者及び保険者からなる研究班を組織した。次に、研究班に参加した保険者をモデル保険者として、モデル保険者保有の特定健康診査・特定保健指導・レセプトデータを用いた分析用データベースの構築手法について検討した上で、実際のデータを用いて分析用データベースを構築した。次に、分析用データベースを用いた特定健康診査やレセプトに関する分析を行った。さらに、経年データを用いて大規模コホートを構築し、この大規模コホートを用いた胃がん検診やメンタルヘルスに関する経年分析を実施し、その中間成果の一部を学会にて発表した。 来年度以降も引き続き分析用データベース及び大規模コホートを用いた分析を行うほか、分析用データベースにデータを追加することで、より幅広くかつ詳細な分析を可能にする予定である。本研究を通じて得られた分析用データベースは、本研究の実施期間のみならず今後も分析や保険者における事業立案に利用できるほか、本研究の分析結果は大規模なエビデンスを用いた科学的な分析であることから、データヘルス計画など保険者運営のみならず、医療政策立案など様々に利用されるものと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究初年度の本年は、国際医療福祉大学、奈良県立医科大学、大阪大学の研究者と、モデル保険者として、全国健康保険協会(協会けんぽ)の2支部からなる研究班を組織し、研究を実施した。それぞれのモデル保険者において、2009年度から2013年度の特定健康診査・特定保健指導・レセプトデータをSPSSを用いて名寄せ・突合する手法を検討した上で、これらのデータを用いて分析用データベースを構築した。構築した分析用データベースを用い、健診結果やレセプトを用いた分析手法について検討した上で、基本的な分析を行った。 次に、分析用データベースの経年データを用いて大規模コホートを構築し、この大規模コホートを用いて胃がん検診の精度について分析を行い、2014年11月開催の日本公衆衛生学会総会において中間報告を実施した。また、メンタルヘルスに着目した分析を実施中であるほか、腹囲非該当者(非肥満者)の健康状態や健診受診者の受療動向について分析を行っている。 当初計画では、本年度は研究班の組織と分析用データベースの構築が予定されていたが、本年度中に分析用データベースを構築し、さらに大規模コホートを用いた分析を実施してその結果の一部発表までが実現できたことより、計画以上の成果を示している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度に引き続き分析用データベース及び大規模コホートを用いた分析を実施する。特に、本年度より引き続きがん検診やメンタルヘルス、受療行動、非肥満者の健康状態に関する分析を実施するほか、新たな研究テーマについても検討し、適宜分析を実施する。 分析用データベース及び大規模コホートは、適宜最新データを追加して分析対象年度を拡大するほか、例えばGIS(地理情報システム)データなど必要に応じて新たな情報も付加し、より幅広く詳細な分析を可能にする環境を整える予定である。また、本研究により構築された分析用データベースと大規模コホートを用いた分析結果については、データヘルス計画などモデル保険者における活用方法について検討し、実際の利用に向けた計画策定なども行いたい。さらに、職域健診・検診の費用対効果分析について、手法について検討を実施する。本研究は、大規模データを科学的に分析することから学術的な成果も期待できると考えており、研究成果を積極的に論文化するほか、学会発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
データ解析用ソフトウエアの購入などを次年度に繰り越したこと、班会議の開催を今年度は行わなかったこと、学会発表などが次年度以降に集中する予定であることから、今年度予算を次年度に振り替えた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降に、データ解析用ソフトウエアの購入、学会発表のさいの旅費、論文発表のさいのネイティブチェック代金などで利用する予定である。
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Research Products
(2 results)