2016 Fiscal Year Annual Research Report
To explore the specific miRNA involved in activation of estrogen receptor under low-dose cadmium exposure
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26460793
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
崔 正国 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (90572115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲寺 秀邦 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (10301144)
小川 良平 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (60334736)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | カドミウム / 乳がん / エストロゲン受容体 / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
乳癌により死亡した患者と健常者を比較解析した疫学的研究では、カドミウム曝露と乳癌の相関が報告されている。例えば、カドミウム曝露環境の職業従事者の乳癌発生リスクが健常者に比べて、白人の女性で8-20%、アフリカ系アメリカ女性で50-120%増加したと言う報告がある。そこで、カドミウムの内分泌かく乱作用と乳癌の関連は非常に注目されており、その研究は重要な課題となっている。 本研究では、低容量カドミウム曝露によるマイクロRNA(miRNA)の発現変化を網羅的に解析し、エピジェネティックに遺伝子発現の観点から低用量カドミウムによる内分泌かく乱作用、エストロゲンレセプター(ER)経路の活性化変化、乳癌の発生に及ぼす影響及びその分子メカニズムの解明を試みた。 細胞培養液に1nM-1μM塩化カドミウムを添加し長期間培養した。miRNAGeneChipにより、カドミウム曝露によるmiRNAの発現変化を網羅的に解析し、低用量カドミウムの処理により顕著に発現が増強あるいは抑制されるmiRNAについてリストアップした。現在低用量のカドミウム処理により顕著な発現変化を示すmiRNA候補を一部リストアップし、ER経路の活性化、細胞死感受性、がん遺伝子、がん抑制遺伝子の発現との相関の確認をリアルタイムPCRとウェスタンブロット法などにより解析している。 本研究により、低用量カドミウムによるMCF-7細胞のmiRNA発現変化が明らかになり、エストロゲン受容体の活性とシグナル伝達経路を制御する特異的なmiRNAを特定することが可能となる。また、低濃度カドミウム曝露による乳がんの発がんの有効な予防、診断及び治療法を構築するために有用な情報を提供する。
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Research Products
(5 results)